過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

歴史

統制も秩序も失われ、物資の横流しや窃盗が頻繁におこなわれた

1945年8月14日から日本政府と大日本帝国陸海軍は内外すべての機関で、公文書のすべてを焼却する命令を出した。 ▽天皇による八月一五日の重大放送の直後、政府組織のレベルで起こった目立った行動は、きわめて実際的で、自己保全をねらったものであった。 全…

89歳ひとり暮らし。郷土史研究家。著作は30冊ほど。

木 木下恒夫さん。89歳ひとり暮らし。郷土史研究家。元警察官。たまに訪ねては、大いに啓発を受ける。『村にやってきた文明開化』『村の成り立ち』『お茶の文明史』『遠州林業史』など、著作は30冊ほど。一冊の本を書くのに、500人くらい取材したという。元…

インドと日本の交流のイベント・出版の企画書

今朝考えた。インドと日本の交流のイベント・出版の企画書。「東アジア文化都市2023」。採択されれば、動き出す。採択されなくても、ZOOMで開催。 ▽〈概要〉日本在住のインド人女性による、インド文化(哲学、死生観、宗教、暮らし方)を講演する(2回)。ZO…

毛沢東が指導した下方運動 かれらが留学して女医になり工学博士となる

中国人の劉さんが来訪。きけば、国費留学で来日、なんと東京工大でシステム工学で博士号も取っている。来日してもう38年になる。 彼は、毛沢東が指導した、下放運動(上山下郷運動:じょうさんかきょううんどう)を体験している。 ▽下方運動は文化大革命期の…

いま「浜松まつり」がはじまっている。初子の家が負担する。その額も100万円を超える

いま「浜松まつり」がはじまっている。まあ、「フェスティバル」かな。参加者は3日間で100万人を超える 初子の長男が生まれると、無事に育つように凧を上げて祝うというのが祭りの起源らしいが、そんなに古いものではない。おそらく戦後かなあ。 ▽まつりには…

「〝もちつもたれつ〟の曖味な行為連関」「巨大な無責任への転落」となる天皇制

なぜあらゆる宗教が天皇制に巻き込まれてゆくか。これから分析していこうとしている。 ▽明治維新とは、いわば「薩長収奪政権」なので、将軍よりもやんごとなき天皇(明治天皇は、当時15歳だったか)をもってきて上に据えることで、人民を統治しようとした。…

浄土真宗のお坊さんとの対話⑤懐中名号

浄土真宗のお坊さんとの対話⑤ 「懐中名号の中身です。戦争中の、西本願寺の門主 大谷光照の印鑑が押してあります。これをもって、若人は戦争に行ったわけです。──なかなかシンプルで趣のある懐中名号ですね。これを肌身離さず持っていれば、阿弥陀如来に守っ…

池田大作の提言と天皇の広告

池田大作さんが生きておられたとしても、こうした提言など書けるものだろうか。4月27日の聖教新聞。そして、この聖教新聞の一面の下の広告。天皇陛下の随想集がバーンと出ている。創価も天皇制については、じつはむかしから深い思い入れがある。 ▽初代会長牧…

浄土真宗のお坊さんとの対話③真俗二諦論

浄土真宗のお坊さんとの対話③ ◉天皇は阿弥陀仏というのは本地垂迹説のようなもの 「天皇と阿弥陀仏は一体。天皇は阿弥陀仏、阿弥陀仏は天皇という表現は刺激的すぎるかも・・・」 ──じゃあ、どんなふうに? 「天皇は“現人神”(あらひとがみ)だから、阿弥陀仏の…

浄土真宗のお坊さんとの対話 戦時教学とは

②浄土真宗のお坊さんとの対話。 ◉戦時教学とは ──「戦時教学をきちんと反省してこなかったことも要因」と言いますが、そもそも「戦時教学」ってどういうことですか。 「戦時教学というのは、天皇制ファシズムを聖戦という美名の下で、侵略戦争体制を翼賛…

富永仲基は経典を大きくとらえるとき、「幻」「文」「絞」という見方ょ

日蓮における偽書の続き。 「いい文章だから、いい内容だから、真蹟だろうが偽書だろうが、どうでもいい。気に入った文章を生き方の指針とする」という読み方もある。ぼくは、その立場だ。 しかし、そうはいっても、オリジナルの日蓮思想はどういうものかを…

富永仲基という天才がいた。彼が著述した『出定後語』)を読み、たいへんに感心している。

富永仲基(一七一五~四六)という天才がいた。彼が著述した『出定後語』二巻(一七四五)を読み、たいへんに感心している。 大阪で代々醤油の醸造を業とする商家に生まれた。三十二歳の若さで亡くなっている。 ▽明治以降の近代仏教学において常識となった「大…

ざっくり平安仏教から鎌倉仏教の流れ

ざっくり平安仏教から鎌倉仏教の流れ。 日本に最初に密教をもたらしたのは最澄。それ以前に、雑密というかたちで伝わってきたものはあった。 空海が密教に目覚めたのは、たしか久米寺で大日経を読んだことにあったと思う。空海は「これこそが仏法の中核」と…

仏教は「加上」で説明できるのかもしれない。

仏教は「加上」で説明できるのかもしれない。 ▽一つの思想や学説が立つと、さらにそれを超克するために異なった思想や学説がおこってその上に付加され、こうして思想・学說は歴史的に発展していく。歴史的にたえず新しい説が現われ、上へ上へと積み重ねられ…

なんだっていい。しかし鎌倉時代の祖師たちにひかれる

鎌倉時代の祖師のことを探求するのが大好きである。日課である。とりわけ親鸞、道元、日蓮。 哲学的、実存的な深みで、道元と親鸞に惹かれる。教義・法門の構築、その実践的な生き方として日蓮に惹かれる。 ただ、日蓮には、親鸞、道元のような哲学的、実存…

宗教を3つの側面から見てみる

こないだ宗教について、あかりの小学生用の国語辞典から引いてみて、すこしまとめてみた。大きくは、宗教とは①神や仏の教えを信じて②暮らしの安心を得るというところ。 こないだ、猛さんと話をして、それだと個人のレベルの信仰ってところだよね。もうひとつ…

30年代の山里の暮らし 小水力発電

春野に小俣(おまた)という地域がある。春野には京丸という秘境があるが、そこからまたひとつ山を超えたところだ。こちらも秘境である。標高は600mくらい。かつては10世帯ほどの集落があったが、もうだれもいない。崖も崩壊して一部の民家は潰れている。 …

「豊臣鎮西軍記」というタイトルが出てきた

襖(ふすま)の下張りに出てきた古文書。おお、江戸時代のものだろう。---------------------むむ、敵人を囲んで味方の軍勢……みたいな文があるから、もしや戦国時代のものではなかろうか。それそれは、たいへんなものがでてきたぞ。胸が踊ったが、襖をすこし…

おお。これはもしかして、江戸時代の古文書じゃないか

「おお。これはもしかして、江戸時代の古文書じゃないか」 そう思われるものが、襖の下からでてきた。でてきた。なにしろ古文書なので解読は難しい。が、ほんのすこし見たところが、「味方の軍は敵方塀を囲んで……」と読めるではないか。 ということは、これ…

天皇の「人間宣言」そして10ヶ月後に日本国憲法の公布

あれ、きょうは祝日か。いったいなんの祝日だったっけ。文化の日? それはどうして? 1946年(昭和21年)11月3日は日本国憲法が公布された日だからだ。そうして1948年に公布・施行された「祝日法」で、この日を「文化の日」と祝日に定めた。----------------…

「石井紘基が暗殺された」 ちょうど20年前のきょう、10月25日だ。

「石井紘基が暗殺された」ちょうど20年前のきょう、10月25日だ。 それを聞いたのは世田谷にある国士舘大学のキャンパスだった。当時ぼくは大学の広報の仕事を受けていた。学生とともに南インドの島で家づくりのボランティア活動したこともある。 石井が…

方丈記と立正安国論

日蓮と鴨長明というテーマが浮かんで書いている。 ことの発端は、あかりといつも歌っているインドの歌:「ハヌマンチャリサ」(ハヌマンという神様をたたえる歌)をカナを振ったテキストを投稿したら、インドの方からコメントがあった。 あれ、どんな方かな…

岸信介と創価は親しくなる。互いに利用する価値があった

アメリカという敵国の占領下にあって、なんとか生き延びる道は、「長いものには巻かれろ」だ。パペット(傀儡)になって日本の統治をすること。天皇も官僚たちも。面従腹背しつつアメリカのポチとなる。 アメリカの統治の基本は、間接統治。日本の行政、立法…

東京地検特捜部、どれだけ金メダルを得られるか

東京地検特捜部に関心がある。オリンピック疑惑、どこまで突き進められるか。電通、大会組織委員会、さらには森や竹田。明治神宮外苑の再開発利権も出てくるかも。-------------------東京地検特捜部は、政治家汚職、大型脱税、経済事件など大規模事件を集中…

海を見て、原発を見て、友人の父親の日章旗のこと

山里育ちのあかりは、まだ海を見ていない。まだ暑い。海は気持ちがいいだろう。「そうだ。海を見よう。福田港(磐田市)に行こう。獲りたてのシラス丼を食べよう」。あかりと妻と康ちゃんと出かけた。---------------------海に着くと、サーフィンしているの…

戦後の闇市 軍需物資の横流し

「わしは20代の頃は横須賀でヤクザをしていてのう」──ええ!びっくり。それはまたどんな仕事していたんですか? 「天皇の玉音放送のあと、軍部が蓄えていた物資は、横流しになった。属していた組が闇物資を運んで管理して闇市で販売していた。わしはその仕事…

やはり敗戦、無条件降伏、アメリカの占領軍の支配下の歴史から。

なぜ日本が今のようになってしまったのか。その原因はどこにあるのか。どうしたらよいのか。それはやはり、歴史を紐解くしかない。江戸時代や明治維新から調べるのもよいが、直近には、やはり敗戦、無条件降伏、アメリカの占領軍の支配下の歴史から。その歴…

ライシャワー「対日政策についての覚書」

ライシャワーが真珠湾攻撃の翌年、1942年9月、米国戦争省に提出した「対日政策についての覚書」を紹介する。 この提言は、戦後の日本の占領政策の基本的な理念を示している。 当時、ライシャワーは当時31歳。ハーバード大学極東言語学部の講師。日本生まれ、…

関東大震災が起きたのは、99年前の9月1日

「歴史は繰り返す」。戦前からの歴史を探求している。以下、Wikiをもとにまとめてみた。 関東大震災でいかに甚大な被害があり、その後の経済停滞から、戦争に入っていったのか。 うわさ、風聞、マスコミがとりあげることで、朝鮮人の大虐殺が起きた。普通の…

岸の自邸の隣が統一教会

歴史の現場にいた人から話を聞くのは、じつにおもしろい。 「岸信介と立ち話をしたことあるよ」──へぇぇ、それはびっくり。「いや、話といっても大した会話じゃなくて、わしは警備していたものだから、そのやりとりだよ」 ふと思い立って、取材の仕事の帰り…