過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

座棺

これ、なんだかわかるだろうか。山奥に訪ねたお寺の本堂に置いてあった。なにかの祭壇だろう、神輿かなぁ。和尚に聞いてみたら、なんと座棺を入れて野辺おくりをするためのものだった。むかしは土葬だ。遺体は座った状態で丸い桶の中に入れる。いまも棺桶と…

海と山の変貌

海に行くとあの広大だった砂浜がなくなってきている。山に行くと、森は暗くて死んだように感じる。雑木がなく、スギとヒノキばかりが密集している。ほとんど都会暮らしだったので、海や山のことはよく観察したことはなかった。都会暮らし40年を経て、山里に…

となり町(森町)にある八幡神社

となり町(森町)にある八幡神社。南北朝時代につくられたようだ。八幡大菩薩の宝殿とあった。ここで家康は武運長久を念じたけれども、敗走してしまう。境内の樹木がすごい。展望もすばらしい。ここにはかつて小学校があった。200人もの生徒がいた。すでに廃…

「60代からの仏教入門」というテーマで

いい話を聞き出すのがぼくの役目。長老とは30年来のおつきあいだが、いつも冴えわたった、わかりやすい説明に感心する。打ち合わせは事前に行って、なかなか「いいお話」が聞けた▲いいね。そのお話、ぜひ本番でやっていただこうと思った。……ところがだ。「わ…

大豆の収穫が終わった

やっと大豆の収穫が終わった。日干しているところ。もうひとつ架台があるので、この倍の収穫量。右奥は稲を干しているところ。12月に入ると、お米の脱穀と籾摺り。大豆の脱穀と選別の作業がある。田んぼは荒起しをして、藁を撒いて水をはる。冬期湛水して春…

あかりはもうすぐ4か月

あかりはもうすぐ4か月になる。自分がいるということ、自分とはちがう外の世界があるということはわかっているだろうか▲外の世界は、動いたり光ったり音を出したり、触ったりしてくる。いつもつつんでくれているもの(ひと)がある。やさしくて、あたたかく…

近ごろは、若い人材が訪れてくれるようになってきた

「お手伝いさせてください。みんなでわいわいやるよりも、雨の日にひとりで黙々とやるような仕事が好きですから」▲Yさんが、そう言ってくれた。昨年、春野の山里暮らしの講演をした時、それがキッカケで、春野に移住してくれた▲まだ38歳と若い。大学では数学…

大豆の収穫2日目

「ナル(杉の棒)はいらんかい。うちではもう使わないので、ほしかったらあげるよ」朝、電話を頂いた▲80歳を超えておられる栗崎さんからだった。栗崎さんは、高さ4メートルもの稲架掛けの台は、今年もひとりで組み立てた。でも、いよいよ体力的に無理なので…

ドイツ人って合唱も行進もしないの?

ここで満月の日に焚き火をして、みんなで歌ったりしたい。あそびにきて、ドイツの歌も教えてね▲そう言うと、ドイツ人は合唱しないという。ええ? シューマンとか、歌曲がたくさんあるのに、どうして?聞いてみた▲きょう訪ねて来られたドイツ人ウォルフラムさ…

「矢先」症候群

やっと時間ができて、さあこれから、というときに倒れた。定年になって、さあこれから妻と二人で温泉にでも行こうかと思っていた矢先にガンで倒れた。「矢先」症候群だ。患者と接していて、そういう人が多い▲みんな生の延長線上に死があると思っているけれど…

講演の機会があった

経験的にわかってきたのは、成功談はウケない。自慢話になったら、まったくウケない。どんなもんだ、すごいだろうなんてのは論外▲ウケるのは、失敗したこと。こんなにダメだったこと。そこから、どう乗り越えてきたかというところ▲「こいつバッカだねえ、わ…

大豆の収穫

大豆の収穫。大豆を根っこごと引き抜いて泥をとる。束ねて架ける▲稲刈りは、機械で刈って結束までできる。黄金色に輝いて、いかにも収穫という感じ。たいへんだが、子どももお母さんも参加して、みんなで祭りのように楽しい作業だ▲大豆の収穫というと、なか…

上座仏教のスマナサーラ長老の講座の司会とインタビュー

来週は、東京で仕事。11月27日の19時から。上座仏教のスマナサーラ長老の講座の司会とインタビューを務めることに。テーマは『60歳からの仏教入門』。受講生からいろいろな質問を出してもらうこと、長老からお話を引き出すことが役目。それをもとに、原稿を…

「カフェ・ド・ドゥーニー」と名付けた

「カフェ・ド・ドゥーニー」と仮に名付けた。ドゥーニーというのは、古代インドで火の儀式をするときの炉をいう▲炎のなかに神々を召喚して、供養を捧げる儀式だ。ちょっとしたホーマ(護摩)を焚ける聖なる空間になりそうな気配▲おばあちゃんたちと焚火を囲…

阿多古和紙の活用法として

床の間の壁に貼ってあるのは、阿多古和紙だ。書の掛軸がよく合っている。とっても雰囲気がある。こうした和紙の利用法があったか……▲Yさんのお宅を訪ねる。寄り合いの場として、心からのおもてなしをされている方だ。この和紙は、大城忠治さんが作られたもの…

伐り捨てられている間伐材

伐り捨てられている間伐材。炭焼きの小屋を建てたいと近所のAさんに相談すると、あの山から好きなだけ持って行っていいよ、と言う▲雨の中、Aさん所有の山林に行くと、あちこちに間伐して放置されたスギとヒノキ。何千本もありそう。山里のいたるところは、間…

シカやイノシシの皮の活用

ああ、もったいない。シカを仕留めて解体するとき、皮を捨ててしまう。なめして革にすればいいのにと思う。が、それはワザがいる。業者に依頼すると一頭2〜3万円する。皮を取るために猟をしているのではなくて、獣害駆除のためなのだが、それにしても、皮…

炎のある暮らしがいい

炎のある暮らしがいい▲きのう訪ねた里の家の加藤さんのところの、カマドが味わい深い。ツリーハウスも楽しそう。ヒーリング気功堂の鈴木さんの焚火のできる小屋がよかった▲カマドはぜひつくりたい。でも、小屋のほうは難しいかな。炭焼き窯のとなりに、焚火…

ヤギを飼いたい

ヤギを飼いたい。雑草を食べてくれる。乳が飲める。チーズもできる。なにより可愛い▲ひとり暮らしじゃ無理だ。でも、いつか飼いたいと思っていた。今年、結婚して子どももできたので、家族で世話することができそう▲インドの旅は、子どもが大きくなるまで行…

シカの解体

ずいぶんと大きなシカだ。仕留めたシカは3頭。シカたちは河原で撃たれた▲猟犬が森のなかでシカの匂いを嗅ぐ。吠えつづけて追っていく。シカは必死で逃げる。体力を使いはたす▲獣たちには汗腺がないので、身体が熱くなる。体を冷やすために川まで逃げるのだ…

炭焼き窯づくりの備忘録

炭焼き窯づくりの備忘録。炭焼きでいちばんたいせつなのは、煙の観察。いまは炭焼き窯をつくる過程だが、やはり煙の観察が鍵だ。煙の色と匂いで、窯の中の状況を判断し空気穴を調節する。炭焼き窯の中には、間伐材などが200本くらい詰めてある。その他、細か…

こんな禅僧がおられる

こんな禅僧がおられる。村上光照さん。この方の言葉を本にできないかなあと思っている。お会いしてから30年近くになる。かつて雑誌の仕事で取材して原稿にさせてもらった。伊豆の松崎の草庵におられる。 - こんな禅僧がおられる。村上光照さん。この方の言葉…

煙突を閉じて、焚き口を赤土で完全に塞ぐ

炭焼き窯の見守りがつづく。坂本君が窯の隣にムシロで小屋を立ててくれた。インディアンのティピのように、中で焚き火ができる。まだ格好はよくないけど、めざすは縄文式の住居だ▲坂本くん、杉山くんがドラム缶風呂をセットして、薪割り。三人で交代で風呂に…

炭焼き窯に火を入れて2日目の朝

48時間、白い煙がもくもくと出ている。炭焼き窯に火を入れて、2日目の朝だ。いまのところ、炭焼き窯づくりはうまくいっている▲焚き口はかなり絞り込んでいる。2センチくらい隙間から空気が入るだけ。それでも、たいへんな勢いで白い煙が出ている▲この煙が…

ブルーベリーが100本

10年育ててきたブルーベリーが100本。一人ではもう続けられないので、譲りたいとSさんが相談に来られた。せっかくのブルーベリー園、放置になったらもったいない。その後を継承させていただくことにした▲それで、きょうは草刈りをみんなで2時間。斜面からの…

きょうは稲刈り

きょうは稲刈り。総勢5名。うちの庭の孟宗竹を切って、組み立てて稲架掛けをつくった。孟宗竹が曲がっていたので、稲架掛けも湾曲。ま、それもなかなか味があると思う。奥に見える6段の稲架掛けも、われわれが収穫したもの。休耕田だった2反の田んぼを蘇…

夜通し火がついて窯そのものを焼いている

朝、昨日から火を入れていた窯から、白い煙がモクモクと出ていた。夜通し火がついていたわけだ。焚き口と天井にかけて、白く焼き上がっていた。焼かれた部分と焼かれていない部分の間に、小さな亀裂が入っていた。小槌で叩いて締める。栗島さんに聞くと、ま…

もう3か月になる

助産院「大地」の山口先生が、指導に来てくれた。赤ちゃんて、生まれてから2ヶ月くらいまでの柔軟度はすごい。軟体動物みたいにゆるゆる、ぐにゃぐゃ▲あかりも、もう3か月になる。体もしっかりしてきて、それにともなって固くなってくる頃。からだのクセも…

炭焼き窯を内側から焼いていく仕上げの日

炭焼き窯を内側から焼いていく仕上げの日。朝から火を入れて窯の中を燃やしていく。一気に燃やしぎると窯に亀裂が入るので、少しずつ。焚き口を閉じて空気の出入りを少なくする。窯の中は煙で燻され、煙突からもうもうと煙が吹き出てくる。窯は高温になって…

山とまちとの交流事業の企画について

浜松市市民協働センターから加藤さんと杉山さんが来られて打ち合わせ。ぼくは赤ちゃんを抱きながら。うちに長期滞在している坂本君にも参加してもらう。山とまちとの交流事業の企画について、どんな魅力を発信できるのかヒアリング▲やっぱり「人と暮らし」を…