過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

読書

山里に来た移動図書館

きょうのデイ。 移動図書館(天竜図書館)が来た。2〜3ヶ月に一度やってきてくれる。玄関先まで本を運んでくれる。そこから選び、またバスの中の本棚からも選べる。 デイの施設として、最大100冊まで借りられる。これはうれしい。しかも2ヶ月間の貸出しだ。…

論文のポイントをアドバイスした

「地域活性」をテーマにして、卒論を書くという大学生が来訪。論文のポイントをアドバイスした。 ポイントは、テーマはシンプル。「ワンメッセージ」に絞り込むこと。 ------------------- たとえば、過疎地の活性化をはばむものは、3つ。それは「仕事がない…

「アイヌ神謡集」

梟の神の自ら歌った謡「銀の滴(しずく)降る降るまわりに」狐が自ら歌った謡「トワトワト」狐が自ら歌った謡「ハイクンテレケ ハイコシテムトリ」兎が自ら歌った謡「サンパヤ テレケ」谷地の魔神が自ら歌った謡「ハリツ クンナ」小狼の神が自ら歌った謡「ホ…

ヴァネヴァー・ブッシュのビジョンからインターネットまで俯瞰

ビジョンを提示する力。これがとても重要。アメリカはそういう力があった。日本にももちろんあったのだろうけど。 日本は、明治維新以来、欧化政策で、完成されたものをマネして、効率よく作るという方向でやってきた。キャッチアップの道だ。とくに、戦後は…

目次をじっくりと読む

受験勉強のとき、世界史をとった。バカ暗記はわりと得意だったけど、それゆえ歴史的な流れを大きく捉えることなんか、できてなかった。 山川出版の教科書を、くりかえし読んだ。いちばん欠けていたのは、目次をしっかり読んでいくこと。タイトル、見出し、小…

「看とりと平穏死」について語っていただいた

「人を旅する」春野暮らしの案内② NPO法人「雲を耕す会」主催の春野の暮らしの案内。郷土史家の木下恒雄さんの講座と木材パルプ発祥の地・王子製紙の工場跡の見学の次は、「まほろば文庫」(私設図書館)に。 「まほろば文庫」は昨年にオープン。「はるのケ…

「大乗起信論」と鈴木大拙の「日本的霊性」

大乗仏教の基本書「大乗起信論」は、真如(あるがままの真実、究極的な実在)は、この世の現象をつくり出すと説いている。 いわば「般若心経」の「空即是色」に通底する。この場合、「空」と「真如」はおなじ。 「色」とは、現実世界のこと。「色」=現実世…

最重要仏教書として『大乗起信論』

大乗仏教の根本思想を簡潔明瞭に語る、最重要仏教書として『大乗起信論』がある。 古代インドの著名な仏教哲学者、馬鳴(アシヴァゴーシャ)がサンスクリット語で書き、真諦パラマールタ)が翻訳した。-------------------最重要仏教書として、日本においても多…

子どもが遊べて親が交流できる図書館

図書館が好きで、よく通う。気になった本は、ほとんどネットでリクエストして、借りる。春野の図書館には家から車で7分。木質空間で、落ち着いていてありがたい。図書館の前の施設には、広いお風呂にサウナがある。あこれもありがたい。ところがだ。あかりを…

テキストデータにする最大のメリットは、瞬時に「一括検索」できること

岩波書店の「仏教辞典」(800頁)をテキスト化して、自分のデータベースにしようと思い立った。テキストになれば、読み込んだとき大切なところはゴシックにしたりマーキングしたり、メモを加えたりできる。 まあ、仕事ではないので趣味として、気分転換とし…

太宰治の「たずねびと」という短編

戦争中の文学をいろいろ読んでいた。野坂昭如の「火垂るの墓」、高橋和巳の旋盤工の徴用工の体験、井伏鱒二や池波正太郎の体験など。 太宰治の「たずねびと」という短編があった。さすがに太宰は、すらすらと読みやすい、おもしろい。 ほんとうに戦後は食糧…

十分に上手に表現された怒りは、調和と両立するという道が

ひとりで暮らしている分には、だいたい人に出会わないので、「怒り」が出てくるということは、そんなにない。 家庭をもつと、それはやはり「思うようにならない」ことばかり。その人ならではの美学や思い入れがあるから、そのあたりはぶつかる。 ものの言い…

宗教と霊性は、どこが違うんですか

きょうはニール・ドナルド・ウォルシュの「新しき啓示」(The New Revelations)から。 珠玉の言葉がたくさん出てくるが、すこしずつ。---------------------──宗教と霊性は、どこが違うんですか? 一方は制度で、もう一方は体験だ。宗教は、ものごとのあり方…

「戦闘」での死ではない。「餓死」あるいは栄養失調に伴う病死。

戦没者230万人。そのうち約76%が終戦前の約1年間に集中している。そのうち73%が「戦病死者」。 「戦闘」での死ではない。「餓死」あるいは栄養失調に伴う病死が多い。その数、140万人(全体の61%)ともいわれる。 同僚の屍肉を食べて生きのびることもあっ…

石垣りん「花嫁」から

今朝、なにげに読んだ。こういうのを名文というんだろうなあ。---------------------------------------私がゆく公衆浴場は、湯の出るカランが十六しかない。そのうちのひとつぐらいはよくこわれているような、小ぶりで貧弱なお風呂だ。 その晩もおそく、流…

宮本常一 母の思い出

尊敬する方に、宮本常一(みやもとつねいち)がいる。 日本各地を旅して、聞き語りで生き生きとした人々の暮らしを伝えた。民具、離島、村、農業技術、漁業、林業、口承文芸、文化論など多彩なフィールドがある。「人間は伝承の森である」と常一はいう。 文…

「火垂るの墓」

いつも終戦記念日のあたりに放映される「火垂るの墓」。野坂昭如自身の戦争体験を題材とした作品だが、ほとんどの人はアニメだけだと思うが。(野坂昭如原作、制作はスタジオジブリ、監督・脚本は高畑勲)アニメは何度も見て涙する。しかし、原作は読んだこ…

「丸山真男回顧談」つづき

丸山真男の「三島庶民大学」の続き。こんなものすごい講座を普通の市民に対して行っていた。びっくり。----------------------丸山 庶民大学のこの講義で、ロマン主義とヘーゲル哲学とをはっきり分かつのは、というので、弁証法の論理と有機体の論理との違い…

「丸山真男回顧談」おもしろかった

蝉しぐれ。こんなに暑いけど、エアコン無しで過ごしている。いま32.9度。 天皇制の探求から、丸山真男の著作を読み始めて、「丸山真男回顧談」(岩波書店)を一気に読んでしまった。 1946年頃、「三島庶民大学」というのがあって、そこで講座をもっていたの…

天皇の玉音放送があって、それからどうなったか

もうすぐ終戦(敗戦)記念日だ。日本は無条件降伏を受け入れた。74年前のことだ。天皇の玉音放送があって、それからどうなったか。ざっと思いつくままに挙げてみた。 ①自決:「生きて俘虜の辱めを受けず」「1億玉砕」「撃ちてし止(や)まん」 「降伏よりも…

いまや証拠を隠滅し、物資を隠匿し、横領する。同胞から容赦なく金を巻き上げる

敗戦と人間のありよう。 ほんの数カ月前には、一億玉砕、お国のために喜んで死ぬ、桜の花のように清く美しく散るといっていた。 それがいまや証拠を隠滅し、物資を隠匿し、横領する。同胞から容赦なく金を巻き上げる。特攻隊は闇市の担ぎ屋となり、大和撫子…

「敗北を抱きしめて」(ジョン ダワー著 岩波書店)から引用

「人間」のありようを示している事実。この本が、戦後のありようをしめしていて、とてもおもしろい。以下、「敗北を抱きしめて」(ジョン ダワー著 岩波書店)から引用。---------------------------------------降伏よりも大きな恥はないというのが、当時の…

手当をしない患部はどんどん壊死している

いい文章をストック(アプリはOneNote)して、たまに読み返す。茂木健一郎、内田樹、野口悠紀雄というような人々のもの。こちらは、内田樹さんの今年の5月の文章。以下引用。 「安倍政権は、経済カードも政治カードも、新しいカードは何もない。やれることは…

出征して多く人は帰ってこなかった

出征して多く人は帰ってこなかった。家の大黒柱を奪われ、子を奪われ、夫を奪われた。 一銭五厘の赤紙で召集され、戦地に送り込まれ、輸送船を撃沈され、餓死や病死となって祖国の山里に帰る人は少なかった。 実際に、だれのところに「召集令状」を出すかは…

フェルデンクライスの自己開発法

幾度もフェルデンクライスメソッドを体験したものの、つかめていない。この本は、実際にモーシェ・フェルデンクライスが、ワークショップを行ったときの記録だ。 フェルデンクライス動きをみてみないとわかりにくいのだが、随所にヒントが浮かんでくる。 ぼ…

百田尚樹の「日本国紀」を読み始めている 韓国併合について

百田尚樹の「日本国紀」を読み始めている。 以下のような記述があるが、「事実」においてツッコミどころ満載だと思うが。たとえば、これを一撃で論破するには、どういうことが言えるだろうか。-------------------日本は日露戦争後、大韓帝国を保護国(外交処…

日本は石油のために戦争をし、石油のために敗れた。

日本は石油のために戦争をし、石油のために敗れた。アメリカから石油の八割を輸入していた日本が、アメリカに戦争を仕掛ける愚かさ。石油が止まれば、軍艦も飛行機も戦車も輸送船もトラックもすべてが鉄くずでしかない。アメリカからの石油の輸入が止まった…

隊一次大戦中、フランス軍で活躍した日本人パイロット

戦争というと、日露戦争と太平洋戦争だ。日本にとって「第一次世界大戦」は、関わりが少ない。ドイツの領土の青島(チンタオ)を爆撃したくらいか。さらに、背景となるヨーロッパ事情は複雑なので、たいして関心がなかった。-------------------「日本人のた…

「未済」をもって終わりとするところに古代の知恵の深さが

尊敬する学者に河合隼雄さんがいる。河合隼雄さんを通して、心理学、とくにユングの思想を学んでいる。河合さんの講演とフルートのコンサートを一番前の席でお聞きした。13年前のことであった。その1か月後、河合さんは脳こうそくで倒れて、一年後に亡くなっ…

日本海軍の脆さ。百田尚樹「永遠の0」から

日本海軍の脆さ。作戦を考えた大本営や軍令部の人たちにとっては、自分が死ぬ心配が一切ない作戦だった。兵隊が死ぬ作戦なら、いくらでも無茶苦茶な作戦を立てられる。ところが、自分が前線の指揮官になっていて、自分が死ぬ可能性がある時は、逆にものすご…