過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

デイサービス

長尾先生のこと 

かつて宗教や心霊的なことを教えてくれた長尾先生という方がおられた。ぱっと見、まったく普通の爺さんだった。静かで控えめ。からだも小さい。 もう亡くなられたが、四国の多度津にお住まいで、真言宗醍醐派のお坊さんだった。仏教、密教、心霊科学に通じて…

助成金千本ノック

「助成金千本ノック」この10年で100本くらいは申請したかもしれない。打率は30%くらい。ほとんど民間の起業や財団の助成金。今年の1月は、大小も含めて5本申請した。それと、しっかり書いていたのに締切日を間違えての悔しいアウトが1本。今月末に申請す…

「助成金千本ノック」

「助成金千本ノック」この10年で100本くらいは申請したかもしれない。打率は30%くらい。ほとんど民間の起業や財団の助成金。今年の1月は、大小も含めて5本申請した。それと、しっかり書いていたのに締切日を間違えての悔しいアウトが1本。今月末に申請す…

実地指導について

「実地指導」がくる。実地指導とは、都道府県および市町村から担当者が事業所へ出向き、適正な事業運営(ケアマネジメントやコンプライアンスにのっとった業務)が行われているか、確認すること。 うちの場合は、すでに廃業の届け(12月20日から廃業)を出し…

介護施設。行政から「実地指導」という監査が入るのだ

うわーー。すごくたいへんだった。なにしろここは、介護施設。行政から「実地指導」という監査が入るのだ。 ▽はじめはコロナで延期。次は妻の手術で延期。そして、年末の本日。もう施設は廃業届を出したので、いまさら実地指導というのもモチベーション涌か…

変化に遊ぶしかない放浪が続いた

「考える」ことは大切。だが、考えて行動すると勢いがそがれることがある。はからいが生まれて、エネルギーが滞る。躍動しない。伝わらない。重たい。そして疲れる。 でも、がまんして頑張るというパターンで生きてきた。で、どうもうまくいかない。自分の人…

分かち合い、協力しあう関係性がつくられていく

Mさん(80歳 ひとり暮らし女性)に非常勤で週一の仕事をお願いした。利用者さんの見守りとおしゃべりがメインの仕事。暇の時は本を読んでいてもいいし、と伝えた。 だが、Mさんはお金をもらうとプレッシャーだし自由にやりたい。ので、無給のボランティア…

いろいろ不思議なありがたい出会いがある

突然、訪ねてくれたお客さん。70代の女性お二人。「じつは、おもしろいことをされているとお聞きしたので、これを作ってきました」という。うちの施設「みんなの家」を描いてくれている。そして、春埜山(はるのさん)。細かいところは、ひとつひとつ「あ…

変化を楽しむ、遊ぶしかない。それにはワザを身につける。

まちなかに行ったついでに千円の散髪に行った。切ってくれたのは、山里の事情もとても詳しくていつも対話が弾む方。床屋さんというのは、コミュニケーション力だなあと感じる。 床屋は、設備も大していらない、人を雇わなくていい。自分のワザで勝負できる。…

ひとり暮らしの身寄りのない人。借地と空き家。

ひとり暮らしの身寄りのない人。借地と空き家。これから山里で起きてくる問題。 ①身内で、高齢の独り身の人がいるとする。最後まで世話しなくちゃいけない。その人の判断力がなくなってきた。そこで、成年後見人制度を活用する。それには100万円余の費用がか…

買い物代行サービス 便利屋「猿ちゃん」

うちの施設には、買い物代行サービスの便利屋「猿ちゃん」(猿田光里さん77歳)が毎週来てくれる。春野町に移住して27年。「便利屋」という仕事を始めて、18年。いま固定客は120軒ほど。ほとんどが80過ぎの高齢者だ。ひとり暮らしのお客が8割。そのなかでも…

認知障害と被害妄想がミックス、みたいなケース

認知障害と被害妄想がミックス、みたいなケースもある。近い記憶はすっかり忘れてしまって、あっけらかんと、忘れちゃったわ……という穏やかで柔和な方もいる。こういう方とのやり取りはとっても楽だし、こちらが救われる。 いっぽうで、なにか盗られた、覗か…

小雨降るなか、この山里の風景を撮影

デイサービスを経営している。利用者さんの送迎を毎日している。小雨降るなか、この山里の風景を撮影した。この映像だけ見ると、すごいところにみえると思うけれど、いいところだけを抽出しているので。ぼくの仕事は、送迎、歌のリード、ギターの伴奏、おし…

デイサービス(通所介護施設の経営)と編集プロダクション(本の企画、執筆、編集)の両輪で

いまの仕事はデイサービス(通所介護施設の経営)と編集プロダクション(本の企画、執筆、編集)の両輪である。 プロダクションといっても、ぼくと妻の二人だけ。企画から執筆、編集、さらにはデザイン、版下制作、印刷手配して本として納品。さらには、販売…

そうだ!とひらめいた。 「森のようちえん」づくりだ。

介護施設を経営してやっと2年。デイサービスとともに保育事業もしている。利用者は数名と少ない。そこが、ゆったりとケアができて、のびのびとした魅力ではある。ド素人が始めてよくやってこれたものだ、と妻とともに感心する。とともに、さてさて、これか…

堂々と173万円の融資を受けられる 「非課税世帯」の場合、返済の必要なし

コロナ対策支援金、非課税世帯であれば180万円近くが支援を受けられる。 しかし、大きな問題は、本当に経済的に苦しんでいる人は、こうした情報を得られない、得られたとしても申請手続きなど、とても無理というところにある。--------------------80を超え…

ヤママユの飼育と機織り

信州大学繊維学部から、家蚕・野蚕の遺伝と育種を研究している方(教授)から連絡あり。ヤママユなどの野蚕、家蚕、桑、棉、緬羊を扱って教育研究している。 ①天蚕に関する統計は2008年を最後に途絶えた。天蚕は家蚕に比べてたいへん貴重。それを裏付けるた…

いろいろ介護「予防」のために手を打っておく必要がある

ひとり暮らしだと、病を得たときが大変。まして山奥だと。コロナなどにかかって自宅隔離を選択したら、どうなってしまうんだろう。介護認定してもらえれば、配食サービスとか受けらたりホームヘルパーのサポートも可能だと思うけれど、自分で申請しないと難…

脳梗塞で寝たきりのOさんを訪ねる

重度の脳梗塞で寝たきりになって一年余。ときどきは意識が戻って、昔のことを喋ったりするという。Oさん(86歳)。 もはや話もできない。誰なのか識別できない。食事は栄養点滴。自宅介護はむつかしくて、特養などに入るレベルだ。しかし夫、娘と婿の三人で…

ひとり暮らしの高齢者の山里

Mさん(78歳)ひとり暮らし。深夜にお腹が痛みだして、我慢しきれず救急車をよんだ。5日ほど入院して、やっと退院。 あかりをつれて見舞いに行く。かなり弱っていた。立っているだけでヨロヨロ。これから先どうしたものか……というようなことを話した。ひと…

子どもたち、お年寄り、地域の人、障害をもった人、多世代が交流できる広場。

──うーん、これだとあかりはストレスだなあ。 で、隣を見ると女の子たちが楽しそうに、ままごとをしている。それを見ているあかり。そこでおとうちゃんの出番。 ──じゃあ、こんどはお姉ちゃんたちと一緒に遊ぼうか。二人を連れて行って、「一緒に遊んでくれ…

昭和歌謡を歌うと感慨深い

施設では、昭和歌謡をよく歌う。藤山一郎、岡晴夫、小畑実、三橋美智也、春日八郎、ディックミネ、フランク永井、島倉千代子、美空ひばりとか。 500曲ほど、ポスターサイズに拡大印刷して、みんなが歌えるようにしている。 戦後の歌謡は、歌いやすい。歌詞も…

気楽に寄り会える場としてお寺 それがない

ひとりでずっと家にいると鬱になりそうだから、そちらの施設に遊びに行きたい。でも、足がないので迎えにきてほしい。 そういう方もおられる。まあ、ちかくなので、はいよ、いまからいきますよと迎えに行く。-----------------80代、90代というと、多くはひ…

体が動けなくなったらどうするかという話で盛り上がる

通所介護施設を経営しているので、利用者さんとよく話をする。利用者さんのほとんどは80から90代。ある方は、夫も子供も亡くして一人暮らし。圧迫骨折を繰り返し、体も弱ってきている。緑内障で視野狭窄、目が見えなくなってきている。------------------も…

ぼくは「なんだっていい」教なので、ほんとになんだっていい。

朝、利用者さんのお迎えに行く。ひとり暮らしの94歳の方は、生き方の基本に、日々の祈りがある。たんたんとして、一日も休まず、朝晩の勤行を行う。創価学会の会員だ。 そのためか、とても安定して穏やかだ。なにがあっても、動揺することがない。かといって…

眠れる人と眠れない人

毎日、よく眠れないと言う利用者さんがいる。睡眠導入剤を飲んでも眠れないと言う。私も不眠症は長いので、そのつらさはよくわかる。 ──どうですか。よく眠れましたか?「だめ、まったく眠れなかった」「2時に目が覚めてから、もんもんとしてたわ」そんなや…

過疎地の山里はお年寄りばかりなんだけど、深い出会いが

すごい雨と稲妻、雷の中、山里に暮らす90代の方々を訪問。きょうもまた魅力的な出会いであった。出版社(すばる舎)の水沼さんと、カメラマンの内山さん同行。1枚目:ぽつんと一軒家みたいな森のなか、ひとり暮らし中田俊子さん91歳。2枚目:タバコ吸うすが…

94歳の方をともなって、お訪ねしたのが96歳の方

94歳の方をともなって、お訪ねしたのが96歳の方。すばらしい書をかかれている。今年になって、さすかにひとり暮らしは不自由ということで、子どもの家のほうと行ったり来たり。本作りの話をしたんだけど、「私なんてとんでもありません」と。

海辺に育ち、山里に嫁いできた方の自分史づくり

こちらは83歳になる方の自分史。海辺に育ち、山里に嫁いできた方だ。------------------幸浦海岸のちかくに暮らしていた。朝5時ぐらいから毎朝沖に船が出る。村人たちは、みんなで地引網を引く。アジ、サバ、イワシ、イカがたくさんとれた。シラス(イワシ…

いつまでも元気でいてもらいたい近隣の頼もしい人

どどどどどどっ。ん? だれだ? おーい、元気かぃ。やってきたのは、近所の岩本さん。82歳。 ひさしぶりに、バイク乗るんだ。これは、じつは女房よりもかわいい。言う事聞いてくれるからな(笑) うちのラン(甲斐犬)の散歩に行ってくれたり、梅の実をたく…