過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

そうだ!とひらめいた。 「森のようちえん」づくりだ。

介護施設を経営してやっと2年。デイサービスとともに保育事業もしている。利用者は数名と少ない。そこが、ゆったりとケアができて、のびのびとした魅力ではある。
ド素人が始めてよくやってこれたものだ、と妻とともに感心する。とともに、さてさて、これから先どうなるのか全くわからない。つねに荒波と暴風の中、沈没しそうな航海。
--------------------
ぼくと妻が常勤。非常勤は5名。
常勤は雇えない。利用者が少ないので、人件費が出ないのだ。
利用者が増えるのはありがたい。だがそのためには、スタッフが必要。介護も保育も、人手が絶対的にかかる。送迎、入浴介助、バイタルチェック、コミュニケーション、見守り。適した人を見つけるのも、この山里では簡単ではない。
ということで、いまは超低空飛行のまま。介護事業と出版(編集プロダクション)の仕事をしている。
--------------------
さてこれから、なんとか食いつないでいけるのか、この先どうなるのか、まったくわからない。
業態変容だってあるだろう。グループホームとかシェアハウスになるかもしれない、出版に絞るかもしれない。山里のレストランとか喫茶店になるかもしれない。キャンプ場を経営するかもしれない。通販を始めるかもしれない。先のことは、まったくわからない。
世の中は、これからすごい勢いで変化するだろう。コロナ禍が何年も続くかもしれない。次々と人が死ぬかもしれない。自分こそわからない。
山里は年寄りばかりでまったく衰退し消滅するばかりかもしれない。あるいは、田舎の価値が上がるかもしれない。
-------------------
さて、うちには、子どもがいる。来年は小学校だ。なので、切実に考えざるをえない。いまの文部省の教育のありようで、子どもにとって幸せかどうか……。疑問を抱く親たちも多いと思う。
豊かな発想をのばしたい。。好きなことをどんどんと深めていけるようでありたい。自分で学んでいける子にしたいのびのびとした心と体に。友だちと遊びを通して楽しくやりとりができる子に。
-------------------
子どもは子供同士で遊んで交流するのが一番。そこから学んでいく。だから、子どもたちが交流できる「プレーパーク」を作りたいと親たちが試行錯誤している。ふさわしい場を探している。しかし、簡単ではない。
それで、昨日から、そうだ!とひらめいたことがある。
「森のようちえん」づくりだ。
自然の中での保育、幼児教育、乳幼児期の自然体験。数名。異年齢。子どもたちの主体的な活動にまかせる幼稚園。
-------------------
そのためには経費がいる。人件費もいる。ある程度の施設も必要。その維持費もかかる。しかし、数名の生徒でそんなことできるわけがない。
しかし、世の中、少しずつ動いている。長野は信州型自然保育認定登録制度、鳥取県は森のようちえん認証制度、広島県、埼玉県(秩父市)し、三重県岐阜県などでも動きつつある。自治体では、少子化対策、子育て世代の定住促進に繋がるとみる動きもある。
-------------------
しかし、なにごとも立ち上げは簡単ではない。いまの介護施設を立ち上げる時、法人の設立から介護施設の認定まで、書類は100〜200枚以上は書いた。
で、「森のようちえん」の設立にはなにが必要かなあ。調べてみた。
あるぞあるぞ、たくさん手間のかかることが。といっても、集中すれば数日だ。いちおう、備忘録として以下のような書類を挙げておく。
-------------------
・財務諸表(前年度末)
・財産目録(前年度末)
・定款、寄附行為その他の規程
1.保育者の配置計画書
2.自然保育を行う園の管理運営規程
3.職員の名簿及び資格を証する書類
4.保育者の研修計画
5.嘱託医との嘱託契約書
6.周辺地図に次の箇所の位置を示したもの及びその写真
(1)自然フィールド
(2)休憩用の屋根のある建物がフィールド内又は近隣に存在する場合は、その建物
(3)拠点施設
(4)昼食、朝の会及び帰りの会が行える平地
7.自然フィールドにおいて活動が可能であると証明するもの
8.事故の予防及び緊急時の対応を定めた安全対策マニュアル
9.拠点施設の平面図
10.保護者に対する重要事項説明書
11.周知のために配布している案内、パンフレット等
12.自然保育に係る収支計算予算書(開設年度)