祭・伝統・ワザ
栗の木に4メータ四方の網を覆った。ヤママユ(天蚕)の飼育の準備だ。 ヤママユの卵をいただいた。およそ500個。ヤママユが食すのは、桑の葉ではなくて、クヌギや栗の葉っぱだ。鳥に食べられないように、木をすっぽり網で覆う。卵から孵化したら、この中に放…
「93になって、もう紙漉(す)きはやめようかと思っていた。だけど、あんたの書いてくれたチラシの紹介文を読んだら、楽しくて仕方がない。躍動してきてのう。うれしいのぉ。まだがんばるかなあ」 大城忠治さんから電話があった。 それは、こういう紹介文だ…
信州大学繊維学部から、家蚕・野蚕の遺伝と育種を研究している方(教授)から連絡あり。ヤママユなどの野蚕、家蚕、桑、棉、緬羊を扱って教育研究している。 ①天蚕に関する統計は2008年を最後に途絶えた。天蚕は家蚕に比べてたいへん貴重。それを裏付けるた…
激しい雨と嵐。あかりもいないので、事務処理に集中できる。きょうは助成金の企画書づくり。 「高校生と作る天竜の魅力AtoZ」(三菱みらい育成財団)「山繭の伝承と魅力発信」(ポーラ伝統文化財団)「異文化での暮らし方・付き合い方」(多文化共生国際交…
クロッキーがすばらしい。だいたい3分か5分で描ききる。まったくの集中。対象と一体となる。 きょうは、女性の陶芸家の岡田さんを訪ねた。80歳。これまでの作品、これからの生き方と死に方。一日、一日、生きていられることの感謝。 楽しいやり取りであった…
陶芸家の岡田さんを訪ねる。むかし描いたスケッチを見せてもらう。旅館に泊まる時、こうしてささっと描くのだそうな。
阿多古和紙作家の大城忠治さんに、ばったり会った。大城さんは、こんなにステキな人形も作られていたとは驚いた。紙漉きの工程も人形にしてある。すべて暮らしの風景だ。ひとつひとつに、生きた物語がある。 「これだけでも、十分に作家としてやっていけたじ…
阿多古和紙作家の大城忠治さん(89歳)の面の作品も見せてもらう。懐山の「おくない」という祭りに使う面だ。 幽玄で味わい深い。「すごいものですねー」と感心すると「そんなもんかいのー」と意に介さない。 和紙も作る。人形も作る。面も作る。田んぼもさ…
きのうは、はからずも作家さんを訪ねる旅になった。竹細工、陶芸、和紙、人形、布絵。みなさん80代後半。 作品も、もちろんすばらしいが、その生き方、お人柄そのものがすばらしい作品だ。感銘することしきりであった。 こちらは、竹細工の鈴木さん。89歳と…
布絵作家の竹山美江さん(83歳)が、こんどは仏像とお地蔵さんを制作しておられた。作品の一部。8月に阿多古の家で個展。日々、創作に励んでいる。 次のテーマとして、高島野十郎のろうそくの絵のようなものも提案してみた。帽子と脚絆をいただいた。
物語、神話の再生機能について。日本の民話、世界の物語、さらには、仏典の物語など、いろいろ想像しているところだ。 以下は。河合隼雄さんの「イメージの心理学」(青土社)から。-------------------誰しも「得意のお話」というのを持っている。自分のこ…
空き家の解体にあたって式典を行った。といっても、大げさなのものではない。神主もお坊さんも呼ばない。池谷が神主兼お坊さん役だ。ぼくがつくった祝詞とお経を参列者に配り、その意味も説明して、みなで唱和した。祭壇は、古くから使っていた茶箪笥だ。そ…
空き家の解体工事を、地域のみんな、隣家などでおこなうということになり、その段取りをしている。2月1日にスタートに当たり、家主も遠方からやってくる。 「じゃあ、建物解体の無事をみんなで祈念しましょう」ということになった。 しかし、神主などよぶの…
インドの奥地、アフリカ、秘境と呼ばれるところも訪ねて写真を撮っている。昨年、個展でお会いして、一年ぶりに電話。覚えてくれていた。写真家、山田武弘さんの作品。78歳。作品の一部をスライドショーにしてみた。全29枚。URLをクリックすれば、3秒毎に写…
天皇の位牌を間近に拝見したことがある。お堂に入らせてもらうと、天皇の位牌がずらりと並んでいた。祭壇には過去帳があった。畳半分くらいの大きさだったように思う。それをめくってみると、すべて天皇の名前が記されていた。天皇陛下の崩御された日にちが…
寒いので町の風呂に行く。大きな風呂はあたたまる。サウナもある。友だちと出会ったり、新しく知りあいになったりする。帰りには図書館に予約本をとりにいく。風呂では、ちょうどデザイナーの友人がいた。かれが作家の中上健次に会ったときのこと、熊野大学…
あるひとから企画書をみてくれ、と言われた。企画としては、なかなかおもしろい。視点もいい。うまく打ち出せたら、あたらしい流れは起こせるとみた。 ただ、わかりにくいこと。いくつかある。さきほど投稿した契約のことと似ているけど。 まず、主体は誰な…
テレビはいっさい見ないので、いまの日馬富士問題など、ほとんど関心がない。こないだ病院に友人の見舞いに行ったら、みんな相撲を見ていた。これが国技かあ……。しかし、相撲っておもしろいのかなあ。ぼくは退屈でたまらない。じゃあ、おもしろくするとした…
まちなかの歯医者に通うついでに、お寺や神社に寄る。O神社に二度目の訪問。こんどの神社・寺カフェの打ち合わせ。演目は「デジタル紙芝居」で、古代神話を演じてもらう。みどころは効果音の雅楽の生演奏。ひちりき、しょう、笛、太鼓がでる。さらには、「…
神社に立ち寄った。広々として気持ちのいい境内だ。あ、よさそうだなあというお寺と神社は、ほとんど直感で訪ねる。縁があれば動きはじめるので……。「お寺と神社ネットワーク作りをしています。1日だけ神社で講座やイベントを開催していただけませんか」。…
西浦田楽(にしうれでんがく)の入門書をつくりたいと考えていた。ポーラ伝統文化振興財団の助成事業に提案したところ、さいわい採択された。ただ残念なことに、当初の予算額の4分の1に削られた。それでは単行本の費用が出ないよ。で、かろうじてブックレ…
こうしてサン=サーンスを演奏すると、チェロのような響き。草原のチェロともいわれる馬頭琴。材料は松の木。自作したという。ウランバートルは、夏は38℃くらい、冬はマイナス30℃にもなるという。来年の2月頃にまた、来日。縁があればコンサートの企画をさせ…
馬頭琴のコンサートにいってきた。演奏するのは、モンゴルから来日した、ツェレンドルジ・ソヨルエレデネさん。36歳。これは超低音で響かせていきながら、そしてホーミーといって、倍音で歌う。馬のいななくような音、馬が走るような音、チェロ響き、激しく…
山田武弘さんの写真もすばらしいが、山田さんのまとめられたこれらの冊子にまた驚いた。1300年の歴史がある西浦田楽の10年にわたる記録がある。その歴史や舞の所作なとも詳しくまとめられてある。西浦田楽の本をつくりたいと思っていたところなので、ありが…
山田武弘さんの撮影した少数民族の写真展。その土地の民族衣装というものが、魅力的。山田さんの許可を得て、掲載させてもらう。この夏は、パプアニューギニアに行って撮影してくるという。いちどお宅を訪問して、数々の写真を見せてもらおうと思っている。
この化粧のすてきなこと。アフリカの人たちは、手足が長くて、とっても美しい。派手な化粧がよく似合う。人間がそのままアート。固有の民族衣装がすばらしい。インドのサドゥ(遊行者)の写真もあった。クリエート浜松で、少数民族の写真展をみた。エチオピ…
初子が生まれるとみんなで祝う。大凧を揚げて、オイショ、オイショと練りをおこなう。ラッパが吹き鳴らされる。夜はきらびやかな御殿屋台がひきまわされる。提灯を手に練り歩く。ラッパが響く。それが浜松まつりだ。200万人近い人出となる。みんなで祝ってく…
あかりは「ちょうちょ……」と言っては指差していた。世界各国の色鮮やかな蝶々が展示されている。この展示のあと、オマーンの国立博物館にすべて寄贈されるというので、これが最後の展示だ。二俣の「マルカワの蔵」を訪問。もとは酒屋さんで、木造の味わい深…
今朝は、ポーラ伝統文化振興財団に、西浦田楽(にしうれでんがく)の出版事業の企画書作り。西浦田楽は、浜松市天竜区町の水窪(みさくぼ)町、西浦地区に伝承されている祭。なにがすごいかというと、1300年にもわたる歴史がある。能や狂言の源流とされ、国…
一か月間にわたって29か所で開催された「神社・寺カフェ」は、昨日で終了。最終日は、佐久間の山奥の貴船神社と長野県との境、青崩峠(あおくずれとうげ)の麓にある足神(あしがみ)神社でひらかれた。主催者なので、やはり出かけなくちゃ、ということで妻…