歴史
「ブッダは釈尊だけではない。決して一人の人物を意味していなかった。」 これは、仏教学の大御所、中村元先生の論文である(「釈尊を拒む仏教」)。まさに「目から鱗」であった。かいつまんで、要約してみた。 ①仏教とは「ブッダとなるための教え」「ブッダ…
「本当は日本人ってすごいのよ‥‥。そのすごい日本人を骨抜きにしようとしたアメリカの戦略が成功したってことよね」───そうかも。それにしても、気概がない。希望がない。「これからの日本をよみがえらせるには、教育しかないわよ」───いまの教育は、従順で…
ブッダの教えは、徹底して「苦・無常・無我」である。そして、四諦・八正道。因縁生起であり、不滅の実体は認めない。パーリ語の経典を読めば、それぞれテキスト的には矛盾と逸脱はないことがわかる。 しかし、大乗仏教になると、「常楽我浄」と大転換してい…
スワルナーリ女史との対談④ ───モディ首相が、アヨーディアのヒンドゥーテンプル建設を進めましたね。アヨーディアは、ラーマという神の聖地。そこにテンプルがあったのに、イスラム教徒が破壊してモスクを建てた。そしてまた、ヒンドゥー教徒が破壊してテン…
インド人のスワルナーリ女史とのやりとり② ───ブッダについてお尋ねします。仏教というと、「ブッダの教え」であり、「ブッダになるための教え」です。しかし、ブッダとは、釈迦(ゴータマ・シッダールタ)だけとされてきました。これについてはどうですか?…
櫻井よしこの講演会に行ってきた。小国(おぐに)神社の主宰。森町のミキホール。政治家もたくんさん来ていたようだ。 ▽櫻井よしこは、日本会議。右翼、政権与党に影響力のある存在。まあ、どんなことを言うのは想像はしていたけれど、ほとんど想定内。歳を…
66年間もつづけた「浜松百撰」を訪ねていった。いろいろいただいた。向かいが浜松市立博物館。行ったことなかった。そこは期待してなかったけれど、まあその通り。 ▽いきなり等身大のナウマン像のレプリカ。日本列島にいた氷河時代のゾウだ。45万年前という…
インドのベンガル出身のスワルナーリ女史を磐田に訪ねる。まことに該博、鋭敏、俊才、ロジカル。熱海での企画会議に疲れたので、頭が整理された。以下は雑談のメモ。 ▽シャクティとは、女性性。女性そのものではなく、いわば流動するものは、女性性。たとえ…
天皇はほんらいは日本国の「大神主」という意味あいがあると思う。肉体は人間であるが、いわば「天皇霊」ともいうべきのを代々の受け継いている器と考えられる。それが行われる儀式が大嘗祭(だいじょうさい)である。 靖国神社は、天皇のために亡くなった人…
「遺骨を、一体でも多く、一刻でも早く遺骨を埋葬・供養する」。「宗教宗派・主義主張などを超えて活動する」。「できることから始める」。それが「空援隊」の活動理念だ。 遺骨収集の活動を地道に行っているNPO法人「空援隊」の倉田さんから、本作りの依頼…
「老子?それってどんな人ですか?」「杜甫?李白? 知りません」 中国出身の女医さんと語り合ったときだ。彼女は、国費留学で来日。医者の資格を取り、東京女子医大に勤めていた。 いろいろ話をしたのだが、中国の古典、諸子百家や、杜甫や李白などの話をし…
いちりん楽座の開催。池田大作著『人間革命』を読む。創価と戦後史。 『人間革命』を素材に、戦後どのようにして創価学会は発展していったのか。それを戦後史、占領政策を背景に読んでいく。 ▽1月17日(水)19時〜21時(入室は18時半〜雑談)参加費無料 どな…
友人が戦没者の遺骨収集の活動をしている。しかし国民の多くはそのことを知らない、わかりやすいところからまとめた本をつくたらどいかと、まえがきのたたき台を考えてみた。日本が、戦争をしていたことを知っていますか。ここでは、アジア・太平洋戦争と呼…
友人の田中利典さんとの語らい。まあ、二人のよもやま話になると思うけれども。参加者からどんどん突っ込んでくれたら、そこから話は展開していく。 11月30日(木)13時〜15時 12時半からは雑談と打ち合わせ。 GoogleMeet。URLは後日記載。 参加ご自由、途中…
この分厚い古文書は、秋葉山に参拝したときの記録だという。江戸時代のもので、つづられた年月は100年近くになるようだ。森町の日月神社(じつげつじんじゃ)の宮司と、秋葉信仰と神仏分離で秋葉山(秋葉寺)が破壊されたことなどを語りあった。隣には、神社…
阪神タイガースがセリーグで優勝して、いま日本シリーズらしい。テレビがないことと野球には興味もないので、よく知らないのだが。 阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」は、古関裕而の作品だ。 古関裕而をぼくは尊敬している。 これは、古関裕而の批判のた…
第3次世界大戦の始まるという気がしている。もうウクライナの問題は、フェードアウトしている。 パレスチナの人から見たら、自分たちが長年暮らしてきた先祖代々の土地に、突然、異民族が侵略してくる。武力で土地を奪い、独立国を建てて、自分たちを追い出…
イスラエルは、パレスチナの過激派組織「ハマス」による奇襲攻撃を受け宣戦布告した(2023年10月8日に)。イランはハマスのロケット弾をサポートした模様。 トルコも反イスラエルで、イラク北部での軍事作戦の継続を発表した。イスラエルの側に付くのは、ア…
「悪いことは言わん。それはやめときな。金をもらっても無意味な物件だ」土木の専門家のYさんの意見だった。 袋井の愛野駅から徒歩10分、見晴らしのいい斜面。100坪。「任意売却で10万円」という情報を得た。農地のため農家資格が必要で、斜面。 自分は農…
八幡神の起源から神仏習合、そして日蓮の主張を俯瞰してみた。八幡神をめぐる考察。外来の神様、外来の仏様。そして、神仏一体、本地垂迹。仏法の守護神。源氏の守護神。そして、日蓮のとらえかた。▽八幡神は現在では日本一多く祀られており、全国に4万社以…
9月9日、ベトナム僧のタン師を招いてマインドフルネスのリトリートを行った。平和で柔らかな波動の一日であった。 タン師は、日本語はそんなに巧みではないものの、その明るい、微笑みのありようは、しかと伝わってくる。 出家に至るいきさつをお聞きすると…
「いちりん楽座」飽きずに続けてゆきますよ。参加者が多かろうが少なかろうが関係なし。一人でも参加してくだされば、やりとりが起きてゆくのでありがたいこと。 ということで、「親鸞と浄土真宗」について語りあいます。 8月25日(金)13時〜15時 GoogleMee…
8月10日、早朝、ポツダム宣言受諾を連合国側に伝える公電を打った。 前日の8月9日は、午前11時、長崎への原爆投下。未明には、ソ連の参戦。深夜の御前会議で、全面降伏が決定した。 全面降伏であるが、無条件降伏ではない。「天皇の国家統治の大権を変更する…
1945年8月9日、長崎に原爆が落とされた。そして、同日、ソ連が宣戦布告したのであった。 その半年前、1945年2月4日 – 1945年2月11日、連合軍の三巨頭、ルーズベルト、チャーチル、スターリンは、ヤルタ会談を行っていた。 「ヤルタ秘密協定」でソ連の日本へ…
マッカーサーについて 『敗北を抱きしめて』ジョン・ダワー著は、じつにおもしろい戦後史の資料です。以下引用。 ▽東京都議会は「630万都民」の名において感謝の意を表し、マッカーサー元帥を名誉都民とする条例が施行されるであろうと報道された。「マッカ…
78年前に広島に原爆が投下された。1945年8月6日午前8時15分。大量虐殺「ジェノサイド」である。人類史上初の都市に対する核攻撃であった。 一発の爆弾が、非戦闘員である市民、二十万の死傷者を生んだ(2~4ヶ月以内に死亡者も含む)。当時の広島市の人口は3…
友達が訪ねてきたので、ざっくり仏教話。 ──やあ、ひさしぶり。京都から帰ったきたんですね。京都はお寺が多いので、見どころ満載でしたね。 「いやそれが、なかなかお寺は訪ねませんでした。京都はまちなかに自然が多いので、大したものだと思いました。仏…
「万世一系の天皇制」は世界に誇るものだという人が多いけれど、まずは基本的には、『古事記』(七一二年)と『日本書紀』(七二〇年)をおさえる必要がある。 日本神話はどういうストーリーになっているのか。昨日、インド人に問われて、正確に答えられなか…
1945年8月14日から日本政府と大日本帝国陸海軍は内外すべての機関で、公文書のすべてを焼却する命令を出した。 ▽天皇による八月一五日の重大放送の直後、政府組織のレベルで起こった目立った行動は、きわめて実際的で、自己保全をねらったものであった。 全…
木 木下恒夫さん。89歳ひとり暮らし。郷土史研究家。元警察官。たまに訪ねては、大いに啓発を受ける。『村にやってきた文明開化』『村の成り立ち』『お茶の文明史』『遠州林業史』など、著作は30冊ほど。一冊の本を書くのに、500人くらい取材したという。元…