過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

2013-01-01から1年間の記事一覧

あたたかさとすずやかさ

こう寒いと「あたたかさ」がいい。あったか〜い、ぬくもりというのは、しあわせ、やわらぎ、ゆったりな感じがする。体があたたまると免疫力が向上するといわれているが、たしかにそんな気はする▲いっぽう体が冷えれば憂鬱、つらい、かなしい、きびしい、閉じ…

ナンガのシュラフを試してみた

わがやには、シュラフが10個くらいはある。インドを旅するときに買ったのが最初で、それぞれのシーズン用が。さらには、湯たんぽを入れて履いて仕事をするためのもの▲いつも書いているように、ぼくは暖房はしない。暖身で暮らしているのだ。ところで、夜寝る…

「固定観念」が壊れる

この寒空に、日向に出てきていた深い赤茶色に輝く虫。寒さのために、スローモーションで動いてる。太陽のあたる角度によって、ときにワインカラー、ときに飴色、ときに鼈甲色。おお、なかなか美しい。……と、よくみると、それはゴキブリだったよ。まだ寒い春…

自分自身と仲よくする

最古の経典である『ダンマ・パダ』にこういう言葉がある▲「浅はかで愚かな生き方とは、自分自身に対して仇敵のように振舞うことだ」「愚かな人は、仇敵が不幸を望むように、自分自身に対して行う。まるで、蔓草が沙羅の木にまといつくように」(66.162 池谷…

寒空の下、焚口の前に一時間も

こんなに風のびゅーびゅーと吹く日でも、ドラム缶風呂を焚く。薪がバチバチと音を立てて勢いよく燃える。火の粉がぱあ〜っと舞う。納屋に飛んでボヤにならないかと、ちょっとひやひや。きょうは燃やすんじゃなかったかなあと、ちょっと後悔しながら、炎を楽…

やはり呼吸の瞑想

眉間にシワを寄せて、肩に力を入れて、怒りながら、息を詰めたような暮らし。ときに自分と戦っているような人がいる。ダメな自分に鞭打って、自分にダメだしをする暮らし。こういうのが、いちばんきつい緊張になる▲その緊張は、やがて身体のどこかに及ぶ。筋…

山を持っていても仕方がない、と

うちのむかいの御嶽神社の森で木を伐っていた人たち▲こういうおじさんたちは、一見、無愛想でとっつきにくいけど、話しかけてみるとみんないい人たちだ▲木を伐るには、木を搬出するために森の中にユンボで道をつくる。それから伐っていく▲切り倒す木の下敷き…

野焼き

きょうの野焼き。枯れ草を刈ってまとめて燃やす。勢いよく火がつく。楽しいこと、楽しいこと。メラメラと枯れ草に燃え移ってゆく。気を抜くと山林火災になるので、あぶない。火を消した後も、まだ残り火があって夜に燃え出すのが心配で、夜、ランを連れて二…

田んぼづくりの準備

雑草を刈り取り、野焼きして、トラクターで耕した。きょうはここまで。次回は畦づくり。そして、田んぼに水をはる。そして、米ぬか、籾殻、落ち葉を混ぜる。冬期湛水をすることで、田んぼは微生物のすみかになる。イトミミズ、ドジョウ、タニシ、鮒が育つ。…

火鉢で暖まる

わがやはだいたい10℃くらいで暮らしている。早朝は5℃だ。暖房はしない主義でダウンなどを着込んで「暖身」スタイル▲しかし、10℃を切ると、手がかじかむので、火鉢の出番だ。すぐに炭には火がつかないので、ドラム缶風呂のときの消し炭に火をつける。こちらは…

冬季灌水の田んぼを

昨夜は眠れなくて明け方、うとうとと眠りに入った。早朝、玉木さん夫妻が来訪。大慌てで起きて火鉢に炭を熾し、暖を取る。かれらはこの近所に土地を買って来春に家を建てるので、いま市内から木を切ったり整地に通っておられる。一緒に作業をする休耕田を見…

一休さんの歌

お釈迦さまの教えを五七五の川柳にしてみたいと思って、そういえば一休さんがおもしろい歌をつくっていたなあと思いだして、「一休道歌」をよみはじめた。これがとてもおもしろい。「南無釈迦じゃ 娑婆じゃ地獄じゃ 苦じゃ楽じゃ どうじゃこうじゃと いうが…

空き家バンク

親しい不動産会社の高橋さんが来訪。かれにはここの山里の家を紹介してもらった。農地法などの規制でややこしい土地の登記がすすまないぼくの動きにたいして、辛抱づよく待っていてくれた▲おいでになったついでに、山里の空き家をいろいろと案内した。山里は…

縁を通して、次々とおもしろいことがやってくる

「元気里山」というNPO法人に就職がきまって働きだしている若林君が来訪。そば打ち体験で作ったという蕎麦をおみやげに持ってきてくれた。はじめてなので、麺の太さはバラバラだけど、おいしくいただいた▲仕事は、山里の活性化。そばやお茶畑の管理、和紙作…

空き家。耕作放棄地。間伐されない山林。

この山里で、どんどんと増えていく空き家。耕作放棄地。間伐されない山林▲地元の人にしてみたら、「ひとり暮らしのお年寄りはなくなっていくし、若い人は住まない。農業じゃ食っていけないし、畑をやっても仕方がない。樹は売れないので、間伐なんかできない…

不思議なご縁の家だった

空き家探しツアーの第一軒目のお宅で。掘りごたつを囲んで。茶畑と清流のそばにある古民家は、それはそれは広い風格のある家。囲炉裏、黒光りする太い大黒柱、天井の煤竹、いくつもの納屋。すこし手直しするだけで、そのまま住める。先日、所有者の方が相談…

空き家探しツアー

きのうは朝から〈空き家探しツアー〉のメンバーが集った。火鉢だけのわがやの様子。なぜか、ランも参加してる▲メンバーには、祖父の山を広葉樹の山にしたいという人、蜜蜂家、週末農民のフランス文学研究者、電子技術者で染色をやっている人、エディトリアル…

ひとり暮らしのおばあちゃんの家を訪ねる

甲斐犬のランの散歩のたびに道で立ち話をするのは、だいたいおばさまとおばあちゃん▲ついでにひとり暮らしのおばあちゃんの家を訪ねる。用事はないけど、元気かねーー、と声をかける。まるで民生委員みたいだな。きのうは、88歳のおばあちゃんのところ。庭に…

違いを悩む、違いを味わう

今朝のいいなあと思った言葉──「人の長所がわからず短所に対する厭悪感の強いのを小人といい、人の長所がよくわかり短所に寛大なのを君子という。古人は、君子をつくり小人をつくらないのを教育の根本方針としていた」(数学者の岡潔)……Twitterで見つけた。…

このあたりも空き家ばかり

きょう、ランを連れてぐるっと散歩したコースで、空き家を数えてみる。と、ざっと40棟くらいはあるかな。うち、教職員住宅(写真)とか警察の住宅などの空き家は30棟くらい▲あと、80を超えたひとり暮らしの家(空き家予備軍)は、ざっと20棟くらい。数年する…

家の解体から廃棄までネットワークで

知り合いの商店主の家は、代々、地主だったこともあって、太い柱や梁など、立派な建物だ。かれは別なところに新築して移り住んだので、そこはしばらく空き家になった▲やがて雨漏りするようになった。なにしろ大きな屋根なので、補修には数百万円かかると言わ…

ランタン型の石油ストーブ

さきほど、ランタン型の石油ストーブが届いた。ぼくは暖房よりも「暖身」ということで、基本的に部屋は温めない。火鉢、湯たんぽ、シュラフで暮らしている。薪ストーブはまだ煙突をセットしていない。お客さんにしてみると、かなり寒いのは申し訳なし。で、…

じわじわと燃え続け、悩まし続けるその心

来月から仏教の勉強会の講師を頼まれたので、最古の経典である「ダンマ・パダ」をパラパラと読みかえしている。で、こんな言葉があった▲「悪事をしても、その業(カルマ)は、しぼり立ての牛乳のように、すぐに固まることはない。徐々に固まって熟する。その…

こんな家さがしのはなしがあった

ぼくが空き家を紹介してくれる、という話が伝わっていて、毎週のように家さがしの人が訪ねてくる▲これは仕事じゃなくて、まったくの奉仕、趣味で定住促進のプロジェクトをしている。移住という人生の大きな節目に関われるのは、楽しいからね▲一昨日も友人が…

田んぼをビオトープに

ことし休耕田をお借りして大豆を栽培したところ、なんと60キロの収穫があった。来年は、さらに別なところに休耕田を借りて、300キロくらは収穫してみたい。で、大豆を栽培した畑は、来年、田んぼにする計画だ▲1枚はまったくの無肥料・無農薬。1枚は肥料・無…

異業種が出会う集いの企画を

こないだ区の主催で、NPO法人を対象に、地域のコミュニティビジネスの講演会があった。ま、その内容はともあれ、北遠地域で活動しているのNPO法人が、自由に語りあえる場がほしいと思った。そういう場はあるようでいて、なかなかない▲そこで、それを立ち上げ…

まとめて4本映画を観た

映画を見に行った。掛川名作映画祭▲4本立てを一気に観た。「煙突の見える場所」(五所平之助監督、1953年)「名もなく貧しく美しく」(松山善三監督、1961年)「この広い空のどこかに」(小林正樹監督、1954年)「裸の島」(新藤兼人監督、1960年)。すべて…

子どもの絵の宇宙

こないだ遊びに来てくれた親子。この子が気ままに描いていた。いいね。この絵、すごいと思った。 宇宙というか、いのちというか、エネルギーの躍動を描いていると感じた。もっともっと才能を開花させてあげたいなあ。……手前でランが寝てる。

大きな切り株

93歳になる、ひとり暮らしのおばあちゃんの森が伐採された。樹齢80年もの杉、檜がバッサバサと伐採された。森林組合に依頼したのだそうな。切り賃がかかるので、材木の収益はほとんどないみたいだった。で、こんな切り株がたくさん出た。ほしかったら持って…

増刷になった

りがたい。ぼくが4年前に企画してつくらせてもらった「死んだらおしまい、ではなかった」(大島祥明著、PHP)が増刷の報告。なんと、累計12万5千部になった。しばらく増刷が止まっていたので、もうそろそろ終わったかなあと思っていた。でも、息が長い。こん…