過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ひとり暮らしのおばあちゃんの家を訪ねる

甲斐犬のランの散歩のたびに道で立ち話をするのは、だいたいおばさまとおばあちゃん▲ついでにひとり暮らしのおばあちゃんの家を訪ねる。用事はないけど、元気かねーー、と声をかける。まるで民生委員みたいだな。

きのうは、88歳のおばあちゃんのところ。庭に赤と白の山茶花が咲いていた▲この方のご主人とは、初めてお会いして、大いに話が盛り上がった。いやあ楽しかった!で別れたら、その2時間後に、亡くなった。山で木を切っているときに、崖から落ちたのだった。

友人の家で話していたら、90歳のおばあちゃんが訪ねてきた。わさび園に嫁いでいる娘さんから、ワサビの根っこを切る仕事をたくさん任されている、といっていた▲キュウリの粕漬けをいただく。とってもおいしい。これはもう立派な地元の特産品として売れそうなレベル。

きょうは、85歳のおばあちゃんのところ。禅寺のように簡素に清潔に片付けた空間で暮らしておられる▲それから92歳のおばあちゃん。敷地の大木を何十本も切ったので、薪をもっていってねと言われていた。大きな切り株もほしいというと、あした息子が来るので、聞いておくよ、と

山里のお年寄りは、みな元気だ。頭もしっかりしている。とくにおばあちゃんは▲なんというか、こういう方たちは、欲もすくない、はからいもないので、話していて、気が休まる。ちゃんと日常を暮らすというのが、たいせつなんだろうね。凡事を徹底というか。平凡な日常に、なかなかの達人がおられる。