過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

家の解体から廃棄までネットワークで

知り合いの商店主の家は、代々、地主だったこともあって、太い柱や梁など、立派な建物だ。かれは別なところに新築して移り住んだので、そこはしばらく空き家になった▲やがて雨漏りするようになった。なにしろ大きな屋根なので、補修には数百万円かかると言われた。

「建物はタダ。土地代だけで買ってくれる人はいないか」と、相談されていた。土地は坪1万以下。ちかくに清流が流れて、静寂な土地だ。いままで10人くらいの人にみせたが、なかなかきまらなかった。

それで、いよいよ家を取り壊すことになった。見積もりをとると、解体に150万円、廃材の処分に150万円、合計300万円という▲かれは解体はひとりで行って、廃材の処分だけを業者に頼んだ。黒光りして堂々とした材木など、すべて廃棄したのは、もったいない話だなあと思った。

家というのは、解体に100〜300万円かかる。だから、家賃はいらない。住む人が自己責任で補修してほしい、というニーズはあると思う▲また、家の解体から廃棄まで、仲間で行う。そして、必要な材木はもらう。そういうネットワークがあれば、いろいろ活用できるし、楽しいことだと思った▲こういうことも、こんど設立するNPO法人で手がけてみたい。