過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

やはり呼吸の瞑想

眉間にシワを寄せて、肩に力を入れて、怒りながら、息を詰めたような暮らし。ときに自分と戦っているような人がいる。ダメな自分に鞭打って、自分にダメだしをする暮らし。こういうのが、いちばんきつい緊張になる▲その緊張は、やがて身体のどこかに及ぶ。筋肉が緊張してアンバランスになって骨が曲がり、曲がった骨は神経を圧迫して強烈な痛みとして現れたりする▲それは、ひとつの身体のメッセージなんだと思う。暮らし方、生き方をみなおしなさいよ、という。

そんなとき、整体の施術者から「骨が歪んでいる」と言われて、ぐいぐいと矯正されると治ると思っている人がいる。一時的には治るけど、また元に戻る▲ぼくの素人考えだけど、骨じたいは曲がるってことはないと思う。なぜかというと、骨は筋肉に支えられている。筋肉の緊張が続くと縮んでしまって、もとに戻らない。で、結果として、骨が歪むことになる。

だから、力でぐいいぐい押すのではなくて、緊張している筋肉をほぐすこと。温めたりマッサージをして、血行をよくすればいいのだと思う▲でもいちばん大切なのは、緊張しない暮らしをすること──。そりゃあそうだろう。けど、それが難しい。

いろいろあると思うけど、ひとつのコツは、やはり呼吸の瞑想。呼吸に意識を向けることで、緊張からほぐれる。とくに吐く息に意識を向ける▲怒りを抑えない。抑えようとしたって、消えない。怒りは怒りとして、そのまま受け入れて流す。そういうワザが呼吸法にある▲おお、よしよし。心配しなくてもいい、大丈夫、だいじょうぶ……と息を吸いがら、吐きながら自分を見守っていく。これは、腰痛20年から脱却したぼくの体験から。