過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

山を持っていても仕方がない、と

うちのむかいの御嶽神社の森で木を伐っていた人たち▲こういうおじさんたちは、一見、無愛想でとっつきにくいけど、話しかけてみるとみんないい人たちだ▲木を伐るには、木を搬出するために森の中にユンボで道をつくる。それから伐っていく▲切り倒す木の下敷きになって死ぬ人もいる。木を搬出するときに、積み上げた木の上から落ちて半身不随になる人もいる。なかなかいのちがけの仕事だ。

木材価格は、昭和50年代の三分の一。人件費、原油代は上がっているので、森は放置状態。森の所有者は、補助金を申請して伐ることになる▲だから、山を持っていたも仕方がないとぼやく人が多い。先日も、友人が17町歩ある山を処分したいと相談にきた。買った時がバブルで4500万円▲いまの価格を森林組合に調べてもらったら、400〜500万円だという。それでも、もっていても仕方がないので売りたいという。

でも市況をみると、すこしずつ木材価格も上がりはじめているみたい▲いまが底値だとして、山を買うという人も少しずつあらわれてきた。ヘタな株を買うよりも、山を所有していたほうがいいのかもしれないけど。