過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

脳梗塞で寝たきりのOさんを訪ねる

重度の脳梗塞で寝たきりになって一年余。ときどきは意識が戻って、昔のことを喋ったりするという。Oさん(86歳)。

もはや話もできない。誰なのか識別できない。食事は栄養点滴。自宅介護はむつかしくて、特養などに入るレベルだ。しかし夫、娘と婿の三人で自宅で介護されている。
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田中さんが遊びにこられて、一緒にあかりを幼稚園に迎えに行く。幼稚園の近くの旋盤工場を経営している友人を訪ねる。

そしてこの機会にと脳梗塞で重度の寝たきりになっているOさんを見舞った。

古い歌には関心を示すことがあるという。東海林太郎とか。
「じゃあ、歌いましょうか」。東海林太郎の「野崎小唄」など歌った。かすかに反応があったような。
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脳梗塞で倒れる前のOさんは、緑内障でほとんど目が見えないなか、執筆をしてこられた。浜松市文芸賞なども何度か受賞され、短歌集や絵本も出されている。

娘さんが語りおろしで文章にしていた。日々の新聞も音声変換される機械を通してしっかり読んでいた。私のところによく訪ねてきては、原稿のアドバイスを求められたのであった。

「今度は大きな歌詞カードを持ってギター伴奏で歌いに来ましょうか」。
家の方は「ぜひお願いします」と。月に一度くらいは、昭和歌謡、童謡や唱歌を一緒に歌いに来てみようかと思っている。