過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

炭焼き窯づくりの備忘録

炭焼き窯づくりの備忘録。炭焼きでいちばんたいせつなのは、煙の観察。いまは炭焼き窯をつくる過程だが、やはり煙の観察が鍵だ。煙の色と匂いで、窯の中の状況を判断し空気穴を調節する。

炭焼き窯の中には、間伐材などが200本くらい詰めてある。その他、細かな端材がぎっしりと積まれている。それらに少しずつ火がついて、熱せられて赤土で固めた窯が焼かれていく。

はじめに焚き口で火をつける。焚き口は全開。窯の中に火は送らない。煙を送り込んで、窯の中を乾燥させていく。最初の頃は、白い水蒸気のような煙が出てくる。この期間は2〜3日。

やがて、本格的に窯の中に火が回るようにすると、しっかりした白い煙が出てくる。モクモクと出てくる。酸っぱいような匂いがする。目や喉が痛くなる。こうなれば、窯の中に火がまわって、蒸し焼き状態になってきている。焚き口を狭めて、間口2センチくらいの空気穴だけにする。空気穴を大きく開けてしまうと、盛大に火がついて、炭が灰になってしまう。温度が上がりすぎると、窯が割れてしまう恐れもある。この期間は、まる2日間くらい。

白い煙が収まると、やがて青っぽい煙に変わる。煙の量も少なくなる。炭化がかなり進んでいるようだ。この時、煙突は閉じる。焚き口もしっかりと閉じて、赤土を塗って完全に密封してしまう。火を遮断してしまう。

そして、密封したまま、2〜3日、放置しておく。窯の中は、高温で、窯に触ると熱い。てっぺんの部分は、火傷するほど熱い。いまはこの状態だ。