過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

若い力は、ありがたい。施設にも活気が出る。利用者も喜ぶ

S大の大学院生、Nさんが来訪。「非常勤として学びに来たい」という。自らリサーチして、アタックしてくれた姿勢がいい。 即効的・実践的に対応はまだできるとは思えないが、学ぼうという姿勢と素直な性格がいい。 うちの施設は、非常勤として雇えるほどの…

相手の人生の体験。相手の思いの世界に踏み込んで聞いていく

デイサービスには、いちおうはプログラムがある。 バイタルチェック、入浴、昼食とおやつ、リクリエーション、生活機能訓練、ゲームや歌など。 ただ、ぼくが経営者なので、そのあたりは臨機応変となる。 ------------------- 11時過ぎに、「きょうはなんの日…

小豆の焙煎珈琲

小豆の焙煎珈琲。いつもはコーヒーの生豆を焙煎しているが、先日は大豆焙煎。これもおいしいが、きょうは小豆を試してみた。フライパンで炒めてミルで挽いてペーパードリップでろ過する。コクがあってなかなか美味しいが、すこしアクがある。ろ過された小豆…

寄り添うということ

「寄り添うこと」に気づかされる。 施設では、利用者の皆さんと、童謡と唱歌などよく歌う。ぼくはギターの伴奏(開放弦でどんな曲にも対応できる楽ちん奏法だが)。 ちょっと時間がある時、あるいは送りまでの時間に、「じゃあ、歌いましょうか」と臨機応変…

仏前に 新米ですよ はいどうぞ

昨年の12月からデイサービスの事業を始めた。利用者さんの生き方、暮らし方から学ぶ日。 Mさんは、大正15年生まれ。94歳。母が生きていれば、同い年。 見た目、80代、いや70代くらいにも見える。足腰もしっかりしている。歩行介助は、必要ない。 丁寧な塗り…

やってきた縁とダンスしていくあり方

「先が見えない」「どうなるかわからない」「なにをどう準備していいのかわからない」。 いまデイサービス事業の渦中。昨年の12月1日に開業。 まさに、五里霧中。そこに、飛び込んでしまう。その緊張、先のみえない不安と希望の波、そこを進んでいく。ぼくの…

いのちはひとつ。ゆくいのちと、やってくるいのちはひとつ

うめた ちあきさん(童謡・叙情歌・オリジナルソング/作詩家&シンガー)が来てくれた。この花が咲いたような笑顔。施設内は、緩やかでゆったりと優しい波動に包まれた。 純粋で透明感のある歌声の響き。作詞した内容もまた、さらに胸を打つ。 お話の内容が…

相手があってこそ力が湧いてくる

利用者さんに、マッサージしたりヨーガやストレッチを教えると、こちらが元気になる。 「歌を歌いましょう」と、リードすると、歌っている自分がいちばんエネルギーをもらえる。 身体介助をしていると、自分の動作、相手の動きに鋭敏になる。自分の至らなさ…

ものづくりも見守りも日常 その終点が看とりと送り 日常で終わる

静岡県の健康長寿財団の「生きがい特派員」をやっている。友人の田中康彦さんのことを原稿にしてみた。 ------------------- ものづくりも見守りも日常 その終点が看とりと送り 日常で終わる 田中康彦さん(浜松市天竜区在住、78歳 「アムール川(中国北東部…

デイサービス事業の難易度の高いところ

ネタが尽きないデイサービス。 ケアマネさんからの電話。緊急入院していたFさん(99歳)が、再来週あたり退院となりそう。デイに通いたいと言っておられる。その時には車椅子になるかもしれない、と。送迎は気を使う。クルマに車椅子を乗せて運び、施設に着…

ネタが尽きないデイサービス

昨年の12月1日からデイサービス「みんなの家」の事業を行うことになった。 日々、利用者さんと接していると、ネタが尽きない。「介護」という仕事は、人に寄り添ってその人の立場に立って、ものを考え、その方の生き方をともに探ることでもあるのかなあと思…

掃除ロボット、ルンバ君登場

掃除ロボット、ルンバ君登場。きょうで2日目。黙々としっかり掃除してくれている。掃除しながら、施設のマッピングもデータ化されて、どの領域をどうやって掃除したか、データが示される。その分の人件費が節約されることになるのだが、さて実際にはどうか。…

耳が遠い方との交流

デイサービスでは、みなさんが、いちばん楽しいのは会話だ。たんなるおしゃべり、作業しながら、工作や塗り絵や料理しながらのおしゃべり。そういうことが、楽しいと思う。 ところが、年をとると耳が遠くなる。そうなると、会話の輪に入れない。孤独になりや…

足腰から弱ってくる。いかに楽しく運動できるか。

歳を重ねると、足腰から弱ってくる。つまづいて転びそうになる。転倒すれば、大腿骨を骨折したりする。そうなると、長期入院だ。筋肉は退化する。そして、脳の認知能力も衰えてくる。 風呂ですべって転び、大腿骨を骨折したOさん(89歳)が、やっと退院。今…

過疎地の最末端から、福祉の最先端の流れを生み出していけるかも

一ヶ月前から、デイサービスの事業を始めた。施設の有効活用と地域のニーズをみていく。すると「宿泊」「保育」「寄り合い場」の3つが考えられる。 ---------------------- 「宿泊」。利用者さんから、宿泊(ショートステイ)できるかどうか、よく聞かれる。…

空き家案内と買い物代行など

利用者さんと歌をじゃんじゃんと歌っている時に、突然、訪ねてきた人がいた。 「春野に移住したい」と言う。 Iさんは、蕎麦屋の一休さんの紹介という。 --------------------- 定職はある。春野から〈まちなか〉まで通うことになるという。そして、大型バイ…

童謡や唱歌をじゃんじゃんと歌った

「こんなに気楽にたのしく歌えるところって、ここしかないわー」 「ほんとにそうだわ」 と、利用者さんたちに喜んでもらえた。 ------------------ その方たちは、ほかのデイサービスも利用しているが、そこは気ままに歌えるような雰囲気ではないという。利…

「筋トレ」であり「有酸素運動」と思って、がんばるしかない

あかりがカリンバを弾きながら、めちゃめちゃな歌を歌いだした。おとうちゃんのマネをしているのだ。 ─よしよし、ひとり遊びをしてくれた。 そう思っていたら、「お風呂入ろう。遊んでー」とやってきた。 仕事は、中断して一緒に入らねばならない。 入るとだ…

田舎暮らしの負の側面について

ものごとは、いいところとよくないところの両面がある。今回は、田舎暮らしの負の側面について書く。 この山里は自然が豊かだ。そう思って移住したのだが、数年して気がついた。決して豊かではない。 「森」だ。森はある。しかし、ほとんどが杉と檜の人工林…

山里の響き合いコンサートの企画

ああ忙しい忙しいと言っているのに、また新たに企画を入れた。というか、すでに助成金の申請が採択されていて、それを年度末までにやらねばならないことに気がついた。ごめん、忘れていた。 それで、すばらしい友人たちにコンサートをお願いすることにした。…

平穏死と手作り葬の講演会の企画

「平穏死と手作り葬」(仮題) 二人のお話を聞く。一人は、漢方医であり僧侶の遠藤医師(春野ケアセンター理事長)の「いかに平穏死を迎えるか」。もう一人は、昨年、自ら棺桶を制作し平穏死を見届けた田中康彦さんによる「心のこもった手作り葬」。池谷がお…

大豆焙煎珈琲

この数日は、大好きなコーヒーから、大豆焙煎コーヒーにかえてみている。どうしてもコーヒーを飲みすぎるためだ。 作る方はかんたん。大豆を焙煎して、細かくパウダー状にする。ただ、フツーのミルでは機械が壊れるので、よめっこ、というような米など粉砕で…

困難に直面するためには、つねに変化せざるをえない

「成功」というのは、目標が達成されること、ビジョンが実現されるところにある。 ところが、当初の目的、目標、ビジョンとは、ちがうかたちで、「予期せぬ成功」が訪れる。それが人生には多いと思う。 成功しなくても、実存的な「問い」を突きつけられて、…

自然発生的に子どもとお母さんが遊びに来てくれたらいい

施設は休み。しかし、事務処理が山ほどある。妻は事務処理。ぼくはあかりの世話ということになった。 施設であかりと遊んでいたら、ホタル公園で子供の声がする。あかりの友だちもいた。 「こちらに遊びにおいでよ」と施設に案内する。みんなそれぞれ、カル…

介護というよりも、看護にリンクしてくる

きょうのデイ。 利用者さんは7名。7名といっても、その人に寄り添ってケアしていくとなると、実にたくさんの気遣いと動きが必要になってくる。 スタッフの一人が休みになったので、急遽、Nさんにサポートにきてもらう。Nさんは、結婚の報告のために、きの…

「ともあれ一日体験してから」ということになった

きょうのデイ。 こないだ、友人が連れてきたKさん(91歳)は、ひとり暮らしの男性。薪を割ったりバイクで出かけたりもする。カラオケが大好き。 いま通っているデイは、「みんなで歌いましょう」「みんなでこうしましょう」……というので嫌でたまらない。で…

また、楽しいツールが現れてきた

今日のデイ。 倉庫を片付けて、楽器を出してきた。 電子ピアノのクラビノーバ、琴、三味線、カリンバ、ムビラなど。 クラビノーバは、繊細なピアノのタッチがいい。しかも、自動演奏してくれるので、いい音が楽しめる。 琴は難しい。でも、「さくらさくら」…

満月が新しいスタートであり、次の満月までが一ヶ月

まんまるお月さまこんばんわ。今夜も、あかりをリヤカーに乗せてお月さまの散歩。もうそろそろ満月だ。 満月が新しいスタートであり、次の満月までが一ヶ月というとらえ方もいいな。そう感じた。

施設の利用者としてではなくて、「サポーター」としてきていただく

今日のデイ。 施設の利用者としてではなくて、「サポーター」としてきていただく。利用者さんの話し相手になってもらう。 ひとり暮らしのMさん(85歳)。昨年に夫を、数年前に一人娘を亡くされた。親類も近くにいない。訪ねてくる人もいない。さみしいので…

今夜もお月さま見に行こうか

──今夜もお月さま見に行こうか。 「いいよ、いこう」。 今夜も寒空に、リヤカーに乗せたあかりをつれて散歩する。あかりはいつものように、湯たんぽ付きのシュラフにくるまってぬくぬく。 ──お月さま、すごく明るいね。だんだんまんまるになっていくんだね。…