過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

施設の利用者としてではなくて、「サポーター」としてきていただく

今日のデイ。
施設の利用者としてではなくて、「サポーター」としてきていただく。利用者さんの話し相手になってもらう。
ひとり暮らしのMさん(85歳)。昨年に夫を、数年前に一人娘を亡くされた。親類も近くにいない。訪ねてくる人もいない。さみしいので、いつもテレビをつけっぱなしにしている。
「じゃあ、施設のほうにきて、話し相手のサポートをお願いします」ということで、ちょくちょくきてもらっている。報酬などはなし。だが、昼食の提供とクルマで送り迎えさせてもらう。
きょうは、一緒にお汁粉を作った。家を訪ねる時、「これ持っていく?これは?あれは?」と、いつも野菜や食材をたくさん頂く。ひとり暮らしでは、食材があまるという。
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生まれ育ったのは、兵庫県日本海側、温泉がたくさんある。風光明媚、海の幸・山の幸にめぐまれた町。
そんなところから、「富士山の見える、景色のいい村だよ」ということで、嫁いできた。しかしそこは、春野の人でもびっくりするほどの山奥。小俣京丸という秘境の山奥。そして、もうすでに、その集落はなくなっている。
そんな山奥に嫁いできた苦労話も聞かせてもらう。そして、春野町にダーバンという高給紳士服の会社が工場を立地したので、山奥から一家で出てきた。
ダーバンのおかげで、山奥から脱することができた。仕事は、ノルマも厳しくて大変であったが、おかげで暮らしていけた。そして、老いてから年金もいただけるようになった。ありがたいことだった。そんな話もしてもらう。
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そんなふうに、サポーターがひとり、そしてまたひとりと増えていくと、人材の厚みのある落ち着いた施設になっていくだろうな。
あかりが幼稚園から帰ったので、一緒にゲームに参加。最高の年齢の方(99歳)とは年齢差95年!
ともあれ、こうして地域のお年寄り、小さな子供も参加できる施設をめざしたい。

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