過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

寄り添うということ

「寄り添うこと」に気づかされる。
 
施設では、利用者の皆さんと、童謡と唱歌などよく歌う。ぼくはギターの伴奏(開放弦でどんな曲にも対応できる楽ちん奏法だが)。
ちょっと時間がある時、あるいは送りまでの時間に、「じゃあ、歌いましょうか」と臨機応変
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いい歌がたくさんある。、「ずいずいずっころばい」「とおりゃんせ」「春の小川」「七つの子」「赤い靴」「ゆりかごの歌」「雨々ふれふれ」など、次々と出てくる。
いい歌、きっと喜ぶだろうということで、歌をリードするのだが、こちらのペースとなりがちだ。そんなときには、ちょっと重たくなることもある。相手に寄り添ってないからだろう。いわゆる空回りというやつだ。
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きょうは、歌をリードしているとき、電話があったので、その場を離れた。
しばらくして、ある利用者さんが、なにかぶつぶつ言っている。
ん?なにかなあ?と思って近づくと、歌っていたのだった。
「春よ来い、早く来い。歩きはじめたみいちゃんが……」と。
その利用者さんの歌声に合わせて、ギターで伴奏した。やがて相手に合わせて、気配を消していく感じで、ぼくも歌う。
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これが「寄り添う」ということになったのかなあ。そうなると、相手も笑顔、こちらも嬉しくなる。
不思議なことに、身体にエネルギーが満ちるという実感がある。そうなると、疲れてこない。元気をもらえるという体験。