過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「わたしの南無阿弥陀仏」「ひろさちやの空海をよむ」増刷

佼成出版社から増刷の連絡あり。「わたしの南無阿弥陀仏」「ひろさちや空海をよむ」の2冊。先月「わたし南無妙法蓮華経」「ひろさちや道元をよむ」の二冊の増刷があったばかり。絶版になることなく、地味に売れていてありがたい。もう13年も前につくらせてもらったものだ。累計でそれぞれ8,500部。

佼成出版との縁は、20年も前のこと。ある編集プロダクションの下請けのライターとして、美輪明宏さんの本を作らせてもらったことがあった。美輪ーさんの家を訪ねては、朝から晩まで、2日間、インタビューさせてもらったことがあった。そのときが、佼成出版だった。
 
インドで、ひろさんにばったりお会いして、本の企画を思いついた時、なにげなくひらめいたのが佼成出版社。「こんな企画がありますけど、いかがですか」と提案したら、ぜひにという流れになった。

ぼくのようにフリーの編集者は、自分できめられないから、段取りに手間がかかる。企画をたてて、まず出版社にあたりをつける。出しましょうということになって、次に著者とやりとりして、了解をもらう。逆の場合もある。

で、このやりとりに手間がかかる。有名な著者だと、ぜひにということになるけど、著者が無名だと難しい。さらに、大きい会社だと、担当者、課長、部長、会議を経てということで、時間がかかることもある。そのうちに、こちらも著者もモチベーションが下がってしまう。

まあ、実績をつけていくうちに、出版社からも著者からも信頼されて、もうぜんぶまかせるから……となっていくとやりやすい。けれども、当時は出版のド素人だったので、右往左往していた。そうして、いつものように「盲蛇に怖じず」で、すすんでいったわけだ。当然、数々の失敗ばかり。