過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

古代インド語のサンスクリットと仏典のパーリ語を少しずつ

古代インド語のサンスクリットと仏典のパーリ語を少しずつ、学ぼうとしている。ともに、文字はなくて口承であるから、もともとの正確は発音はわからない。
たとえば、サンスクリット語の「智慧」という言葉。ほとんどの本で智慧のことは、ジュニヤーナと記されている。
ज्ञानम् [jñānam]と発音記号にあるので、Jが発音されるわけだ。
しかし、インドに行くと、ジュニヤーナと発音されない。むしろギャーナとよく聞く。ギャーナ・ヨーガと。パーリ語の仏典だと、智慧はニャーナ(ज्ञानम् [jñānam])。Jは発音されない。般若心経の般若は、智慧のこと。パーリ語のパンニャーの音写だ。ニャーナとジュニヤーナは、おんなじ智慧という言葉だが、どうして発音が違うのか、調べてみた。
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で、結論。ジュニヤーナ、ギャーナ、ニャーナはほんどおんなじ。ただ、インドの地域によって、すこし発音に仕方が違う。


ジュニヤーナのJは、発音されない子音といえようか。発音されないとしても、ほんのすこし発音される。jの発音をしようとして、その口でニャーナと発音されるような感じかな。英語でいうと、knowのKが発音されないのと似ている。区別されにくくて、それが文字化されると固定化されてしまうということがある。
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JとYは、区別されにくい。
Japanは英語ではジャパンだが、ドイツ語ではヤーパン。
邪馬台国のジャは、ジャではなくてヤ。ヤマタイコク。カとハも区別されにくい。マカとマハー。
こういうたぐいがたくさんあって、口承で伝わってきて、後で文字化されるので、なかなかわかりにくい。buddhaのdhaなどは、日本人には発音されにくい。アントニオ猪木の「ダー」みたいな発音だ。
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その他、発音されにくい言葉、似ていて混同されやすい言葉、いろいろありすぎる。そこが、手間だけれど面白いといえる。ブッダの教えは、古代マガダ語で話され、口承で伝わった。文字として表されるのは、ブッダの滅後100年くらいと言われる。さて、ブッダの正確な教えはどういうものであるか、そのあたりの探求もしてみたい。※いつもそうだけれど、投稿は、自分はどのあたりがわかっていないのか、それを明確にするために、頭を整理するために文章化している過程。