過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「適者生存」とウィルス

ダーウィンの進化論は、「弱肉強食」ではなくて、「適者生存」。環境に適応できたものだけが生きていく。すなわち、環境に適応しようとして、変異したものが生き延びてきた。
 
②人間は、「変わり者」がいたほうが、変化に適応できる場合が大きい。みんなとおんなじような生き方、空気に馴染んだ生き方は、日本では好まれる。けれども、みんなして共倒れになるのかも。
 
③人間の世代の継承は、まあ30年間というわけだから、環境適応する変異があらわれるのは、ゆっくりとしたスピード。
 
④しかし、細菌はまったく速い。一個の細菌が30分で2倍になるとすると、20時間で1兆個。この増殖のあいだに遺伝子DNAに変異が起こりやすい。
 
⑤さらにウィルスとなると、遺伝子がDNAでなくRNAのものが多く、そのRNA遺伝子はより変化しやすい。コロナウィルスは、どんどんと変容していっているのだと思う。
 
⑥親から子に遺伝する情報は、縦の垂直方向にしか伝わらない。しかしウイルスのような存在は、情報は水平方向に、場合によっては種を超えてさえ伝達されてゆく。
参考:「感染症」(井上栄著、中公新書)、福岡伸一動的平衡