過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

きょうのお通夜の仕事

きょうのお通夜の仕事は、ぼくは、交通の誘導係。誘導棒を持って、クルマを指示する。いろいろな人に会う。80歳の鉄工場のおじさんとの立ち話。
「さみしくなりますね。ひとり暮らしのお年寄りが多くなったですね」
「クシの歯が欠けるようにいなくなっていくよなぁ。おれも、そろそろだ」
「若いひとが移住しないし、ひとは減っていくだけですね」
「子どもがいても、まちの学校に通うと帰ってこなくなるんだ」
「こんな山里じゃあ、仕事がないですからね。仕事がなければ、住めない」
「いやぁ、工夫次第で、仕事はいくらでもあるよ」
「ありますかね……」
「あるよ。工夫次第だ。でも、みんな、毎日きめられた時間に通って、机に座っていればお金が入るというような仕事がいいと思っているからね」
そんな話をしたのだった。