過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

訴状を裁判所に出してきた

ハイエースディーゼル車)に、ガソリンスタンドでガソリンを間違えて給油されて、廃車になったのが3月。保険会社は、10年を越えた車は、会計上の減価償却で新車価格の10%という判断。で、「32.6万円しか支払わない」という。

そんな値段では、同等品はとうてい買えない。ハイエースの中古は人気があって高い。また、加害者は一度謝りに来ただけで、それっきり。電話の一本もなし。同等品の中古車の市場価格と諸費用を含めた額を請求したが、梨のつぶて。

で、裁判ではっきりさせることにした。昨日、簡易裁判所に訴状を持参して、受理された。7月から公判が始まる。加害者の重大なる過失は明らかであり、事実関係の紛糾はない。ので、損害賠償額の判定だけだ。わりと簡単に決着がつくと思うのだが。

最高裁の判決でも「同一の車種・年式・型・同程度の使用状態・走行距離等の自動車を中古車市場において取得しうるに要する価額によって定めるべきものである」としている。「課税又は企業会計上の減価償却の方法である定率法又は定額法によって定めることは,許されない」と。【最高裁昭和49年4月15日判決 交民集7巻2号252頁】

損害賠償って難しいのは確か。たとえば、原発事故による被災者も、同等品の家の価格では賠償してくれないので、新しく家は買えない、もとの家には戻れない、ということになっている。それにしても、会計原則上の減価償却の残存価値で賠償するなんてのは、けしからん話した。100%相手の過失責任なんだし。