※立ち上がる。そういう瞑想。
立ちあがる、というのは簡単なようで、なかなか難しい。
でも一日になんども立ち上がる。それが瞑想になるわけだ。すごいといえば、すごいこと。
たちあがろうという意識がまずはたらく。次に手をつこうという意識がはたらく、手をつく。お尻をすらそうという意識が働く、お尻が少しずつ動く。足を動かそうという意識がはたらく、足が動く、重心を前に移動しようという意識が働く、重心が動く。
‥‥などと細かく内側から観察していく。スローモーションと実況中継。
これ、なかなかの瞑想法だよ。ちよつとフェルデンクライス・メソッドにも通じる。
以下は、スマナサーラ長老の指導。
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立つこと。人間なら立ちます。みなさんで立った経験がない人はいませんね。
しかし、こうしてゆっくり動いてみると、ろくに立つことができない。
立つことを瞑想にする。
これは難しいですよ。
今みなさんは座ってますね。ここで私は、はいスタートと言います。
そうすると、みなさんは立とうとしますね。
体を動かさなくちゃいけない。
ここで初めて、どうやって立つの? と気が付きます。
一個ずつ体の動きを実況中継するんです。
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私の場合は立つときは、まず右手ね。右手、上げる・上げる・上げる。伸ばす、下ろす・下ろす。左手、上げる・上げる・上げる。伸ばす・伸ばす。下ろす・下ろす。左足を上げる・上げる・上げる。立てる。右足を上げる上げる。立てる。
動かしてますよ。順番をチェックしながら、立ちます。
立つということは、小さな動きを連続してつないで、ラストで立つわけです。
そこで左足を動かすことやら、右足を動かすことやら、腰を動かすことやら、ときどき胴体前にね、前に立つことやら。
年寄りになるとね、体が重いんだから、もう手で押さえたりとかね、いろんなことやるんです。
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何やっても、順番でこれやって、次これやって、次これやって、次これやって、ということを実況中継しながら、ラストになってくると、腰を上げる。腰を上げる・上げる。それから上げる・上げる・上げる。すると、もう立っているんです。
これは真剣に真面目にやろうとすると、すごい瞑想になるんです。
それは皆さんのやり方次第です。すごい結果を得るか、何もなかったりそれぞれです。
だからゆっくりと丁寧に、完璧にやると、すごい結果にはなります。これ立つ瞑想ですね。