過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ヴィパッサナー瞑想⑱ 妄想の処分 通し番号112

※瞑想の難しいのは、次々と思考が働くこと。妄想が起きていくこと。雑念が浮かぶこと。押さえつければ、予見に雑念は浮かぶ。

その時は、呼吸に意識を戻す。呼吸に徹する。

哲学的に言うと、ものごとは否定するとよけいに主張してくる。「有」(う)を与えると、そこで終わる。長老は「直ちに妄想、妄想、妄想と言って処分する」と指導される。

以下、スマナサーラ長老の指導。
  ▽
◉直ちに妄想、妄想、妄想と言って処分する

いくら真面目に頑張っても、雑念は割り込むことでしょう
雑念が割り込んでも、それは追いかけない。放っておきましょう。
そしてまた、膨らみ、膨らみ、縮み、縮みと確認していきます。
そしてまた、雑念が浮かぶ。また妄想、幻覚の世界に戻っちゃった。
直ちに妄想、妄想、妄想と言って処分するんです。放っておくんです。

それから膨らみ、縮み、膨らみ、縮み。また割り込んだら、妄想、妄想、妄想。そして、膨らみ、縮み、膨らみ、縮み。

思考妄想というものは、自分を破壊し、不幸に陥れ、自分の能力をゼロにしていくんです。この思考妄想が我々の悪魔です。悪魔ホルモンです。
悪魔は実際はいるんです、自分の心の中に。それが思考妄想なのです。

思考妄想によって悩みが生まれる、苦しみが生まれる。怒りが、嫉妬が、欲が生まれる。希望が生まれる、失望感が出てくる。無駄なことばっかりやっている、感情の奴隷になっている。逃げられない。そういう自己法則なんです。
  ▽
その思考妄想を止められるのは、唯一、このヴィパッサナー瞑想実践だけです。他は何をやっても、「悪魔よ出て行け」と叫んでも叩いても出て行きません。

瞑想していて、思考と妄想が浮かんだら、直ちに「妄想、妄想、妄想」と頭の中で言葉にして処分します。また割り込んだら、妄想、妄想と処分します。

この思考妄想というものは、攻撃してくるんです。絶対にお前を幸福にはさせないと頑張っているんです。悩み、苦しみで生きていけ、死ぬのが怖いと思え、そのように訴えている声が出てくるでしょう。
金持ちになれと、贅沢しろ、美しくなれと。
そんなものは何の意味ないでしょう。全部捨てるものです。
それらは全ては思考妄想が作ったものです。

一人一人に自分の悪魔がいるんです。自分が悪魔を育てているんです。育てては苦しむ、育てては苦しむ。だからこのヴィパッサナー瞑想で悪魔を見つけて入り込ませないようにします。

思考妄想が割り込んできたら、妄想、妄想、妄想と言うだけ。そう言ってもまた割り込む。割り込んだらまた退治する。成功するまで頑張ってください。