過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

この山里の春野町とアラン・ドロンが関係ある

この山里の春野町とアラン・ドロンが関係ある。
というのは、紳士服のダーバンが春野町に工場進出、そしてダーバンはアラン・ドロンをCMに起用していたのだ。
就職のスーツなど、当時はダーバンというのがひとつの定番であった。
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ととり暮らしのMさん(90歳)。数年に夫を、そして一人娘を亡くされた。
生まれ育ったのは、兵庫県日本海側、温泉がたくさんある城崎(きのさき)。風光明媚、海の幸・山の幸にめぐまれた町。

「富士山の見える、景色のいい村だよ」と夫になる人に言われて嫁いできた。しかしそこは、小俣京丸(おまたきょうまる)という春野の人でもびっくりするほどの秘境。もうすでに、その集落は20年も前になくなっている。

電気も小水力発電で、朝のテレビ小説を見ていても、画面が大きくなったり小さくなったりするような暮らし。洗濯機など使えやしない。
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そんな春野町にダーバンという高給紳士服の会社が工場を立地した。それで夫に内緒で山奥から面接に言った。すると、「男手もほしい」ということで、夫も送迎の運転手やらいろいろな力仕事として雇ってもらえた。

一家で先祖伝来の山奥から出てきた。
仕事は、ノルマも厳しくて大変であったが、おかげで友達もたくさんできて、暮らしていけた。老いてから年金もいただけるようになった。ダーバンのおかげと言っている。

もうみなさん、90は越している。いちどうちの施設を同窓会をやってみようかと考えたが、みなさんの送迎が大変だろうからやめた。

https://youtu.be/TRGte-i3aeQ