過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

軽いジョギングしながら世の中の変化をすこし感じる。

──さあて、ランの散歩に行くか。あかりも行こう。
あとから、あかりがついてきた。ダッシュしようとする。

──まてまて、こういうゆっくりした走り方がいいんだよ。歩くような走り方。
「エルエスディー」(Long Slow Distance)っていうんだ。長い距離をゆっくり走るんだよ。冬に向かって毎日、こうやって走ろう。あたたまるし、体も強くなるし、気持ちがいいでしょう。

「そうだねー。あったまるねー。毎日やろう、やろう」

山崎さんのところまで走る。
大きな白菜を頂いた。ずしりと重たい。
マラカスみたいに音が鳴る実(コガネタヌキマメ)も頂いた。
山崎さんは荒野だった地をこうして見事な畑に開墾して、いろいろな作物を育てている。
70まで生きられないと思っていたが、春野に移住して、こうした暮らしをしたら元気になった。春野さまさまだという。

国道の向かいの建物は、使う人もいなくてやがて解体されると思っていたら、きれいに改装されている。なにか仕事が始まるらしい。聞けば、ヴェトナムの人たちが事業をするらしい。

おお、それは楽しみ。また、新しいネットワークができていく。こないだ、ヴェトナムのテンプルを訪ねたばかりだし。縁があるかも。親しくなれるといいな。

スプリングフィールドカヤックの教室)に立ち寄る。お客さんが、野外パーティの準備していた。主宰者のトッシーは、お客さんが来てSAPで川下り(気田川)しているんだって。この寒いのにすごいな。

過疎の山里。地元の人はほとんどが高齢だ。あらたになにか事業を起こすということはない。

そうして、はるばる川下りやキャンプに来る人たちが増えてきている。そして、廃墟や空き家などをリノベーションして仕事をする若者や、外国人の動きが起きてきている。

まあ、こんなふうに、軽いジョギングしながら気楽に声をかけてゆくと、出会いがたくさんある。世の中の変化をすこし感じる。