過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

いまの一歩一歩しかない。あかりの重さが肩にのしかかる

気田川での遊び。
石を拾ったり、穴をほったり。
お父ちゃんは、見守り眺めてる。けど、関わっている。
堤防作ったり、石投げたり。
雨も降ってきたし、さて、帰るかあー。
──面白かったあ?
即座に回答。
「あんまりおもしろくなかった」。
──そうかぁ。仕方ないよね。
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で、夕方。
暇を持てあますあかりとの遊び。
追いかけっ子に鬼ごっこ。ついにはプロレス。
脳天唐竹割りーー。
パイルドライバー。
ブレーンバスターだ。
水平打ち。人間風車ーー。
ものすごく古いプロレスのワザをもちだして、あかりと勝負。
やるときには、ど迫力でやらないとね。思いきりだ。
──まいったかーー。
「まけるもんかー」。
勝負は尽きない。が、結局、あかりが勝つことになる。いつもそうだ。
「お父ちゃんの負けー」。
──はいよ。おとうちゃんは降参。まけました。
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──でもああ、つかれた。もうだめだ。お父ちゃんはお風呂はいるね。
「あかりちゃんは、水あそびー」
こちらは、ゆったりと風呂。あかりには、水を思いきりかけて、どうだー。冷たいのによろこんでた。
なにしろ、子どもの元気さは、こちらと千倍ちがう。
「お父ちゃん、肩車してホタル見に行こう」。
──はいよ、はいよ。仕方ないなあ。
また、これも修行と思って、おもいきり真っ暗なホタル公園を歩く。
21時過ぎでも、まだまだホタルはふんわりと光ってた。
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気田川のほとりの道は、湿気がすごい。月も出ていない。その漆黒の中を肩車して歩く。懐中電灯もない。ただただ、暗黒の道を歩み続ける。
足元をしっかりみないと、あぶないな。
一歩一歩をちゃんと踏みしめてあるくのみ。
先は見えない。後ろは振り返らない。
いまの一歩一歩しかない。あかりの重さが肩にのしかかる。
なんとも、人生の象徴的なこと。

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