過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ブルーベリーを摘んでいるうちに

ブルーベリーが熟してきたので、実を摘む。はやくネットを張らないと、鳥に食べられてしまう。その合間に、ランを木に縛りつけておいた。しばらく実 を摘んでもどってきたら、ややや、リードが切られているではないか。こないだ切られて、アイガモを襲ったのだった。それで新調したリードが、またしても切 られてしまった。

今回は、山の中だ。なにしろ猟犬なので、山の中が大好き。鹿や猪の匂いを追って山奥に入っていく。呼んでも戻ってこない。しまった。これは、山の中で探しつづないといけないか。困ったことになった。

なにか食べもので釣るしかない。しかし、あいにくなにもない。それで、近所の民家を訪ねた。図々しくもハムなどあれば、すこしいただけないでしょうか、と。それで、ハムをでおびき寄せて、無事、つかまえることができた。やれやれ。

で、この家に再び訪問して、お礼と報告。そして、立ち話。どこにいるのかね。おお、6年前に越してきたのかね。おお、久保田で田んぼやっている。おお、アイガモとな。……といろいろ話しているうちに、共通の知りあいなどもいたりして、親しくなったのだった。

ときにお父さん、あそこの空き家はどなたのものですか。おお、だれか借りる人がいたら、貸したいということですか。それはそれは。でも、かなり廃屋に近いから、周りの草刈りをするということで、タダで貸してくれるように伝えてもらえませんか。ああ、いいよ。

……そういう話になった。放置しておけば、確実に廃屋となる。いまのうちなら、まだなんとかなるかもしれない。NPO法人の山の拠点として、山仕事の足場 として、山での語らいの場として、おもしろいかもしれない。タダで借りられればの話だけど。景色はこんなふうに素晴らしい。夕陽が美しいところだ。犬も歩 けば棒に当たる、みたいな話であった。