露店と屋台の経済
①東南アジアを旅して楽しい 屋台と露店販売。
②自分のリスクで自分のビジネスを行う。自分で販路を開拓する。
③好きなことを見つけて打ち込めば、道が開ける。
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東南アジアを旅して嬉しいのは、露店販売が多いこと。台湾の屋台料理、タイやベトナム、マレーシア、インドの露店の料理。とても安くて美味しい。いろいろ種類もあって、それぞれ個性的だ。調理する過程も見られて面白い。屋台の親父とのやりとりも楽しい。
ベトナムなど緻密な細工の玩具や工芸品がよく売られている。模造品なども見事だ。
こうした屋台とか露店の経済循環って、結構大変なパワーを持っているんじゃないかなあ、と気がいた。
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私の友人の外国人は自国の料理の屋台を出しているのだが、毎年200万円は貯金ができると聞いた。
店を持つとリスクが大きい。家賃やら水道光熱費やら固定費がかかる。外れるとこわい。
お祭りとかイベント、繁華街で移動販売というのは当たれば大きいなぁと思う。
よく見かけた外国人の露店のカレー屋は、1人でカレーを作って販売。皿などなし、クレープの皮でくるくると包んで渡す。お客さんはいつも並んでいた。息子は大学の医学部に入れると言っていた。
かつて日本の駅前にあった屋台のラーメン屋とか蕎麦屋、うどん屋。あれってずいぶんの儲けなんじゃないかなぁ。お祭りに出店するたこ焼きとか焼きそばとか、なかなか良いビジネスじゃなかろうか。
大した投資もなく、固定資産税も確定申告もしなくてもいいわけだし。
そして全国を旅する仕事なので、それはそれで面白いんじゃないかなぁ。
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昔は、そういった露店がずいぶんとあった。
浜松の鴨江観音のお彼岸のときには、浜松駅からお寺まで何百という露店が並んだ。その口上もうまかった。
学生時代には巣鴨のとげぬき地蔵の近くにいたので、4日14日24日の縁日にはいつも露天を眺めてた。瀬戸物を売っている店、バナナのたたき売り、加持祈祷をするおじいさん、袋に蛇を入れて蛇が出るぞ出るぞ人は集めて軟膏を売るおじさん。ああ人たちも結構儲かっていたんじゃないかなぁと思う。
こないだの「いちりん楽座」にゲストで話してもらった方。懲役18年の刑を経て、出所してからの仕事は、入山権を買って山に生えているシキミを切って青果店などに卸したら月6万円の売上、多いときにはなんと60万円であったと聞いた。今は鉄屑屋をしている。
たいした起業家だなぁとアントレプレナー(entrepreneur:ゼロから事業を起こす起業家)だなぁと思う。
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みんながしないことをする。自分のリスクで自分のビジネスを行う。自分で販路を開拓する。私にはできなかったこと。
ちゃんと利益を上げれば、余裕を持って自分のペースで起業できる道があるんだね。
ほくなどは、働くというのはちゃんとした会社に入って真面目に言うことを聞いて定年まで勤めあげるのが人生だというふうに思い込んでいた。
そのためには、いい会社に入る。そのためには、いい学校に入る、いいい大学に入る。そのためにちゃんと勉強するみたいな人生を歩んできた。いい学校とか、いい会社とか、有名企業かどうかで、評価したりする。
それってずいぶん間違いだったよ。だって、自分の好きなことを仕事にしてない。人の評価で仕事している。いい会社にいることがステイタスで、楽しんで仕事をすることじゃないから。
自分で起業して自分のペースで働いて自分の好きなことをする。実際にそういう人がたくさんいる。この歳にして改めて気が付いた。
それは医者とか弁護士とか公認会計士とかになれば儲かるかもしれない、飛行機のパイロットとかね。カッコいい。それはそれで大変な道。好きな人は歩めばいい。
自分で起業して自分で稼いで自分で自由な時間を好きなことに打ち込むと言う人生がいいなぁと。自分の情熱、知識、ネットワーク、コミュニケーション力、そういうものを総動員して好きな仕事をする。もう今の自分ではすっかり遅いけれども。
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私のサラリーマンは12年やったが、32年間はフリーランスでやってきた。教書や医学書の編集。いまもやっている。ストレスフルな仕事だが、人に使われずに自由にできた。時間の余裕があれば、インドにも出かけられた。
まぁ好きこそ物の上手なれ。仏教というものを基軸に何とか仕事をもらってきた。
また今も仏教関係の書物を書いているところ。
好きなことを見つけて打ち込めば、道が開ける。好きでもないのに、安定したいい会社だからといって義務感で頑張るという人生は面白くない。
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友人は家の改装の仕事をして、何とかやっていけてるようだ。不動産を2つ投資してそれを貸している。
その友人の友人がまた凄い人らしくて、いくつも不動産を投資して貸している。そして自動的にお金が入るので、もう働く必要はない。あまった人に、お茶の手もみにトライしたところ全国で金賞を取ったというではないか。
お金の安定的なベースがあり、その上で好きなことに打ち込める。それが快適な人生のありようだろう。
まぁ私のようにお金に汲汲としながら、先のことを考えてストレスフルに生きる。それはそれで仕方がないし、学びの道があると思うことにしているのだが。