友人との対話の続き。
みんな転生しているから、先祖などいない。そうかもしれない。けれども、転生できないでこの世に執着している先祖がいるのだう。そのひとたちを、どうやって供養すればいいんだろうか?かれは、こう話したのだった。
先祖の供養というのは、かんたんにできることじゃあないんだ。お経をよんだり戒名をつけたり、お墓参りしたりすることで、先祖が救われるなんてことはない。
ぼくはかなり悟りにちかい体験をしたことがある。数日間だけどね。光りに包まれているような至福の時間だった。そのとき、ぼくにつらなる先祖たち、転生できなくてこの世に執着していた先祖たちが、瞬時に救われるのを体験した。救われる時、それは瞬時なんだ。
それは、自分が救うってことじゃないんだ。自分に下りてきた天なるエネルギーというか、光というのか、そういうものが、すくい取ったんだ。そう実感した。
……そうかれは語った。これは、自ら体験してみないことには、わからないことだ。しかし、救われるべき先祖がいるとしたら、そんなにかんたんなことじゃあないかもしれない。そして、先祖というのは、ものすごい数なのだ。