過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

自分に立脚するという、人生でかなり強い味方を

昨夜は、ますます風邪がひどくなって咳が止まらない。頭もぼーっとしてきた。なにかしようという元気もないので、もう7時半には寝ることにした▲しかし、こんなに早く寝て、眠れるわけもない。ダウンのシュラフがあたたかくて心地よい。そのぬくぬくポカポカ感にくるまれて、時を過ごすのみ▲なにもしなくても、こうして暖かさのなかにいるだけで、免疫力がアップして治っていくんだなあと思われた。

明け方、さすがに寝てばかりもいられない。坐禅するかな。半分起きて、布団にくるまって、背筋をピンと立てて坐る。やることのないとき、なにかしようという元気もないとき、瞑想するのがいちばんだ▲瞑想というのは、なにもしないこと。それが、いちばん難しい。ほっておけば、雑念の渦に巻き込まれてしまう。頭が暴走すると、心身がとっても疲れる。

そういうときには、ひたすら呼吸に意識を向けるのがいい。呼吸に意識を向けると雑念は消えていく▲呼吸に意識を向ける方法はたくさんある。たとえば、鼻から出入りする空気の感覚に気づく。息を吸うときは鼻に冷たい風が入る、吐くときは温かい風が出ていく。その温度差が気づく。ひたすら、鼻から出る息、入る息だけに意識を向けてゆくだけ▲この方法に徹していくと、雑念は止まりやすい。雑念が消えていくと、まるごと全体のからだの感覚、存在感が出てくる

瞑想は、自分という大地にグランディングするようなもの。頭が働きすぎて、どんどんとあらぬ方向に行きやすい自分を、ほんらいの自分に取り戻すことでもあると思う▲瞑想は、いつでもどこでもできるのがいい。坐っていても歩いていてもできる。病を得ても、布団の上でもできる。ほとんどなにもやる気の湧かない時でもできる▲瞑想を身につけると、自分に立脚するという、人生でかなり強い味方を得たことになるんだと思う。