過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

死ぬ瞬間まで、悪戦苦闘して、悪あがきしつづけて死んでいく

死を迎えるときって、「いい人」になるとよく聞く。
意地悪そうな人、イライラしたりよく怒っている人。そんな人が、穏やかでとてもいい人になっていく。そうしたら、数か月後に亡くなった。

……みたいな話はよく聞く。

ある友人も、透明で無欲でとてもいい人になっている。もうそろそろお迎えが来るんじゃないのかなあと思ったりしているんだけど。

きょうは台所で、妻に

「わしは、そんなに長くないかもしれんよ。あと数年かも」
そう言うと、妻いわく。
「あなたは、全然、透明じゃないし、いい人じゃないし、憎たらしいところがたくさんあるので、きっと死なないわ。長生きするように思う」

そう言われたのだった。

まあともあれ、ぼくはきっと、死ぬ瞬間まで、悪戦苦闘して、悪あがきしつづけて死んでいくんだと思う。それでいい。それがいい。