過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

雨の降り続く夜の親子のやりとり

雨の降り続く夜の親子のやりとり。

疲れて布団に横たわっていると、あかりがやってきた。
──おとーちゃん。
なあに。
──いつも、いてね。
いつも、いるよ。(……いつまで、一緒にいられるかなあ)

──おとーちゃんの面倒みるからね。(……うれしいなあ。そんなビジョンが見えてきた)
ありがとうね。
──火を焚くと温かいから、火を焚くまで待っててね。(……この言葉、なにか象徴的な)

なにか変化をつけようとして、起き上がって「ぐわーー」と叫んでみる。
あかりは、なんらうろたえず、
──雨だからね、ぐわーって言わないで。
はい。
──ごめんなさい、わ?(……と、催促する)
ごめんなさい。(……と、お父ちゃん)