雨の降り続く夜の親子のやりとり。
疲れて布団に横たわっていると、あかりがやってきた。
──おとーちゃん。
なあに。
──いつも、いてね。
いつも、いるよ。(……いつまで、一緒にいられるかなあ)
──おとーちゃんの面倒みるからね。(……うれしいなあ。そんなビジョンが見えてきた)
ありがとうね。
──火を焚くと温かいから、火を焚くまで待っててね。(……この言葉、なにか象徴的な)
なにか変化をつけようとして、起き上がって「ぐわーー」と叫んでみる。
あかりは、なんらうろたえず、
──雨だからね、ぐわーって言わないで。
はい。
──ごめんなさい、わ?(……と、催促する)
ごめんなさい。(……と、お父ちゃん)