過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「白い巨塔」を読み始めた

山崎豊子の「白い巨塔」を読み始めた。まだ1巻(全5巻)。なんども映画やドラマになったので、内容は知っているので読まずにきた。しかし、あたりまえだけど、本のほうは、圧倒的に情報量が多い。やはり原作を読まねば。

松本清張も司馬遼もそうだけど。山崎豊子の取材力に驚嘆する。インターネットもワープロもない時代に、すごい。

一流大学の医学部の教授のもっている権力ってすごい。他の学部の教授とはケタちがい。それは、人事権があること。とくに系列病への医師派遣という力をもって、医局をコントールしていく。大きな病院の医師は、医学部の教授と病院長の電話のやりとりできまったりする。教授に逆らうと、地方の病院に飛ばされて、ずっと浮かばれないこともありうる。

さらには、業界が上にも下にも置かない処遇をする。外科あたりになれば、大手製薬会社との癒着もすごい。まさに天皇陛下として君臨するようなポジション。

大学じゃなくても、大手の病院あたりの外科部長とかになると、これまた製薬会社などの売り込みがすごい。かれらは研究室の外で直立不動して待っていたりする。10人も20人もいることもある。最初それを見た時、その異様さに驚いたことがあった。

そのあたりの背景など、「白い巨塔」を読んでいくと、よくみえてくる。