過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

山里のナリワイ講座:ジビエ篇のはなし

昨日は、小林くんを森町の駅までおくったので、その帰り、創藝舎の入沢さんを訪ねた。入沢さんは、畑仕事に山仕事、地域おこし、薪割りに料理に木工、大工とまさに八面六臂の方。すごいのは、どれも美しくも芸術的に仕上げること。ぼくの大雑把さとは大違いで、いつも感心しきり。舌を巻く。近々ちかくの道の駅(よってけや)を復興させて、みんなで農産物を販売したいと企画している。

ちょうど猟師の伊藤さんも来られていて、薪ストーブを前にして、猟についての話が弾んだ。森町では、農作物が荒らされるので、行政が捕獲するイノシシは、年間250頭ほどになる。鹿は12頭くらい。それ以外にも、猟師が獲るイノシシは100頭くらい、という。しかし、捕獲するイノシシは、その8割は廃棄処分してしまうのだそうな。お金を出して焼却したり土に埋めたりする。

生きものの命をうばうのも気の毒だけど、ましてや捨てられてしまうのは、なんと残念なこと。もったいないこと。なんとか、イノシシや肉を活かす道はないだろうか。ジビエ料理として活用する道、鹿はなめし革にするとか。鹿の角だって、イノシシの牙だって、加工すれば貴重なものだ。

ちょうど農家民宿のたべやの水野さんを紹介させてもらった。水野さんは、昨年、民宿の中に、肉を解体できる施設をつくって、すでに保健所から許可がおりている。民宿でジビエ料理を出せることになった。森町で捕獲したイノシシは、取りに来ればタダでさしあげるということになると思う。

さて、そんなことも含めて、〈山里のナリワイの道〉としても、「ジビエ」をみんなで考えてみたい。猟師、農家民宿、レストラン、あるいは個人的にイノシシなどの肉を解体して燻製などにしてみたい人など、関心のある人が集って研究会を開こうという話になった。「山里のナリワイ講座:ジビエ篇」だ。月に一度くらい、会場は森町の創藝舎を予定している。実際にイノシシの解体なども、体験できるかと思う。