過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

本田宗一郎の観察眼

本田宗一郎のもとで働いた梶村さんからお聞きした話。宗一郎は、工場でぱっとひらめくと「チョークを持ってこい!」と叫ぶ。そして、即座に、床に設計図を書き出したという。(写真)

ぼくが自伝で読んで覚えているのは、宗一郎は少年の頃、いつも天竜川の流れをみていた。川の流れの変化で、岩がどのように移動するかを観察していたという。そのことを梶村さんに聞いてみた。

宗一郎は、大きな岩は上流に移動すると言っていたという。すなわち水の激しい流れによって、大きな川の下はえぐられてくる。そのことで、岩が上流に転がるのだ。そのように、物の動き、力の移動、そういうものを子供の頃から、いつも観察していたんだと思う。