過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

眠れない──睡眠薬をためしてみたら……

むかしから夜更かし朝寝坊、低血圧。寝つきが悪いうえに眠りは浅い。すとんと眠れたら、なんと幸せかといつも思う。

いちど睡眠薬を試してみたいと思っていたが、あるとき、友人から1週間分をもらった。娘さんが睡眠薬を服用していたが、苦くて飲めないという。その分を分けてもらう。「アモバン」と「マイスリー」という薬だ。

さっそく、二錠試してみる。その夜は、いつの間にか眠っていた。数日間、試してみたが、ちゃんと眠れている。お、これはいい。確実に眠れる「安心感」がありがたい。
仕事で、どうしても冴えていなくてはならないときがある。取材や対談の進行役のとき、ウトウトしていたらぶちこわしだ。そのときのために、睡眠薬を常備しておこうと思った。

ちかくの心療内科に出かけて、不眠症ということで2週間分をもらってきた。それで、服用を続けること十日。

が、どうもヘンだ。たしかに眠れるし、眠っている。けれどもだるい。頭もぼわっとしている。熟睡した爽快感はまったくない。神経は休まっていない。オーラにベールがかかったような、ハードディスクが終了しないで、空回り回転しているような気分である。

やがて薬の量が増えていった。このままだと依存症になりそうだ。一生飲み続けなければならないのは怖い。心身のバランスをこわしてしまいそうだった。
それで、飲むのはやめた。すると、こんどはまったく眠れなくなってしまったのだ。