過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

親子でサイクリングできるようになったんだなあ。しみじみ

──松ぼっくり、ひろいに行こうか。
「うん、いいね。行こう」
 
すぐ目の前のスポーツ公園まで。
お父ちゃんはリヤカーを引っ張る。あかりは自転車。
 
去年までは、このリヤカーにあかりを乗せて(あかりはシュラフにくるまって)、月夜の下を歩いたものだった。
 
「おとうちゃん、見てみて。ほら、たんぽぽ。こんなにたくさん」。
──ほんとだ。春に咲く花なのに、こんな冬にも咲いているんだね。
 
たくさんの松ぼっくりと折れた枝を拾ってきた。松の枝は、風呂の焚付に使う。よく燃える。
 
それから、おとうちゃんも自転車に乗って、二人で初サイクリング。
ひとり暮らしのMさん(86歳)の家まで行く。圧迫骨折を7回もしているので、背骨や腰が痛くで出歩けない。
 
話題は、朝の連続テレビ小説「おちょやん」。笑いと涙。子役がいい。演出がいい。役者がいい。河内弁もいい。これまでの朝ドラで、最高傑作と思う。二人でそんな話をしたのだった。
 
あかりもコタツに入って、ごろごろ。あかりの無邪気の受け答えで、Mさんも気が紛れたようだ。
 
帰りは、橋の上では強風に吹かれながら進む、坂道ではブレーキ操作もできるようになっていた。

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ランの犬小屋もやっと移設

ランの犬小屋もやっと移設した。ものすごく重たいのでユニックで釣り上げて運んだ。屋根が朽ちていたので、張り直した。かたほうの屋根は長くして、雨よけと日影のスペースとした。これから、ラン用のオープンデッキを作って、余裕があれば柵を作る。施設周りは、こうして一つ一つ。

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ヨモギ茶

珈琲はいつも生豆を10キロくらい取り寄せて、3日に一度、焙煎して飲んでいる。20年以上もこの方式だ。
 
たまたま生豆が切れたので、つなぎにヨモギ茶を飲んでみた。ちと苦いが、ヨモギ茶もなかなかいい。
 
それにヨモギは浄血作用があるという。老廃物を体外に排出したり、体を温める効果もあるとか。低血圧(ぼくはなにしろ上が90〜80台)に、もしかしたら効果があるかもしれない。まあ、即効性があるわけではない。体質改善には時間がかかる。
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味わい深いのは、地元に生えていたものだし、全過程を自分でつくっているところ。
 
春に「気」のところに生えていたよもぎを鎌で刈った。部屋に干して、葉っぱだけとって揉んだ。さらにミルでふわふわと綿みたいな状態にした。お灸のためのモグサとしていたのだった。
 
これをお灸に使わずに、お茶としていただく。そのまま急須に入れて、熱湯を注いでお茶とする。
 
そうだ、自分で苦労して作った梅肉エキスもあった。それを熱湯に溶かして飲んでもいいな。
 
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生葉は血止めにもなるし、草餅にもなるし、お灸にもなる。そして、お茶と。よもぎは万能。そこいら中にいっぱい生えているし。

地域の人たち呼びかけて、定期的に歌の集いをもつ

施設では、毎日、歌は20曲くらい歌う。童謡、唱歌、戦前・戦後の歌謡曲。演歌、抒情歌、民謡に賛美歌、なんでもあり。利用者さんも歌が大好きだ。
なによりリードする自分自身が、歌うことで元気をもらえる。
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100歳になるFさんがこられるときには、「浜千鳥」「水師営」(日露戦争の時の歌)「桜井の決別」(楠木正成の歌)「籠の鳥」など、明治や大正の歌をよく歌う。
レパートリーは150曲くらいになってきた。比較的新しい曲も歌う。といっても、「涙そうそう」(夏川りみ)「少年時代」(井上陽水)「春よ来い」(松任谷由実)あたり。
「春よ来い」を歌う。「この曲は、作詞も作曲も歌も、この方(松任谷由実)ひとりなんですか。すごいわね。メロディーがすてき。歌詞がなんとみずみずしいこと」とMさん(94歳)。また「七里ヶ浜哀歌」を歌うと、「心にしみます。いつ歌ってもほんとにすばらしい」と共鳴された。
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来年には、地域の人たち呼びかけて、定期的に歌の集いをもつ。たくさんあつまってくれるのも嬉しいけれど、数名でもやる。
悩ましいのは、コロナ禍で3密を避けなくちゃいけないこと。まあ、そのためのオープンテラス活用なんだけど。冬は寒すぎるか。

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○△□ をモチーフにしてみた

新聞紙ちぎり絵3作目。○△□ をモチーフにしてみた。細かい植物などは、手間がかかって無理なので。ザツなところが取り柄(笑)。
 
廃材のダンボールに糊付けして、まわりをまたちぎり絵で糊付け。こうして、うしろに紐をボンドにつけると、壁に飾れる。

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もっとも厄介なのが、ススキ

雑草の中で、もっとも厄介なのが、ススキだ。
エンジン草刈機で刈っても刈っても、新しい茎が出てくる。
今年は、草刈りを放置していので、えらいことになっていた。
ススキの地下茎がぎっしり逞しく張っていた。まるで強固な城砦。
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株の周りにツルハシを打ち込んで掘るのがいいのだが、時間も体力もない。除草剤を使えば枯れると思うが、それは使いたくない。
そこでユンボの登場。この後にトラクターで耕すことになる。
根っこは、ひっくり返して、雨にさらして土が流れたところで、焼いてしまう。
土の質は真っ黒でとてもよい。野菜づくりにはいい土地。
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施設のほうは、ススキが張ってなかったので、短時間で耕うんができた。こちらは、土の質が良くない。落ち葉やら籾殻やらすき込んでいく。
土壌改良には年月がかかりそう。まずはレンゲを蒔いて、そして大豆あたりからつくるかな。

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歌詞を見ると、Fさんはもう「いいかね」という

今月で100歳になるFさんを迎えに行く。いつものことだが、施設の玄関に着いて、さあ入りましょうというとき、「足が痛い。もう帰る」といわれる。
 
無理強いしてもいけない。また帰られても家の人が困る。
 
で、いつものように、クルマの中に大きな歌詞を用意する。
歌詞を見ると、Fさんはもう「いいかね」という。
 
準備はいいかね、歌うからいいかね、という意味だ。
それで、ギターを伴奏して「この道」「青葉の笛」「水師営」「桃太郎さん」など、一緒に数曲を歌う。
 
その流れで、あかりが登場。Fさんはよろこんだ。
ぼくはFさんの腰をくるりと回転して、おりていただく。無事、施設利用となった。

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テキトーに新聞の絵をちぎって貼ってみた

新聞紙のちぎり絵 2作目。反古紙をホッチキスで止めて手帳にしている、その表紙を作ってみた。全くテキトーに新聞の絵をちぎって貼ってみた。けっこう楽しめる。

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新聞紙のちぎり絵 おもしろい

新聞紙のちぎり絵の初作品。
露天風呂があまりに熱くなりすぎたので、風呂の蓋をあけたまま冷めるのを待つ間、作ってみた
新聞紙をちぎって、赤カブあたりをイメージして作った。しかし、すこしずつ変容していった。テキトーさんと偶然性であそべる。
新聞紙のカラーの部分を使う。指先でちぎって糊で貼る。廃材活用アートは楽しい。まったくお金かからず。
これをはじめると、新聞紙の見方が変わってくる。広告のカラーの部分が宝に見える。記事はゴミに。おもしろいものだ。

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無法地帯とゲーム

絵本を10冊くらい読んだら疲れてしまう。鬼ごっこやかくれんぼは疲れる。トランプの神経衰弱も疲れる。
 
じゃあ、オセロゲームをやろうかということになる。
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だがまてよ、オセロゲームってどんなルールだったっけ。ルールをよく把握していないので、無法地帯のゲームになっていった。
 
石を置いたら、しゅしゅしゅっといって、挟んでとりあげるみたいなバトルになっていった。しかも、あかりが勝手にルールを作るので、おとうちゃんは勝てるはずがない。
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ゲームの要素は、敵がいること、勝ち負けがはっきりしていること。障害と自由があること。そのためには、ルールが根本。ルールという縛り、約束事をお互いが信頼しているので、戦えるわけだ。
 
しかし、そのルールが、どんどん変わって自分勝手になっていくとしたら、ゲームが成り立たない。いまの政府みたいだ。
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そんなことを、あかりとオセロゲームをしていて思った。
 
さいわいYouTubeで検索したら、わかりやすい映像があったので、ルールは理解できた。おとうちゃんが、圧倒的に勝ってしまったので、あかりは、もうオセロはやらないと不服そうだった。

お経を読ませてもらったけれど

施設の利用をしばらく休んでいたTさん(86歳)を訪ねた。書類にハンコを押してもらう用事があったのだ。いまTさんは、夫が亡くなって喪に服している。来週、四十九日(満中陰)となる。
 
仏前に合掌礼拝。とっても、いい笑顔のお写真だ。
こういう写真を見ると、遺影はいいのを撮っておくのが大切と感じた。その写真を通してなにより遺族が安心する。
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せっかくお訪ねしたのだから、とお経をよませてもらう。
──ええと、お経本ありますか?
「そこの経机の中にあるよ」
どれどれ、あ、でてきた。曹洞宗の分厚い日常勤行要典だ。
 
Tさんは、となりに正座しておられる。あんまり長いと気の毒。
では、短いお経だけと。「三帰依文」「開経偈」「般若心経」「延命十句観音経」「法華経」化城喩品の一節をよませてもらう。
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お経をよませてもらったけれど、故人がお経をありがたがっているのかどうかは、わからない。
 
故人が霊的に、四十九日までまだこの世にいるとして、よろこぶのは、自分を偲んでくれる家族の心、話題にして語りあうことが供養になるのかなあ。
 
まあ、お経はそういう雰囲気づくりの、ひとつの精神統一というか、場作りの役目にはなると思う。よむほうからすると、なにより元気をもらえる。エネルギーが充電される。そんな話をさせてもらった。
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ああ、でもこれ書いていて思った。お経である必要はまったくない。たとえば「ふるさと」(うさぎこいし かのやま)とか「夕焼け小焼け」でも、なんでもいいと思った。遺族が心を込めて、歌えるものであれば。
 
そのこころが故人に通じるんじゃないかなあ。

田んぼを買うのは、なんともややこしい

友人が田んぼを買おうとしている。ぼくも一緒にそこの田んぼで稲作をするつもりで動いている。
そこで、いま契約書を作っている。しかし、いろいろとクリアーすべき課題が山積み。
 
①元田んぼなので地目は農地。すると「農地法」の制限がかかる。買い主に農家資格がないと、農地は買えない。
 
②友人の買い主は、親が農家であったが、自分に農家資格があるかないかわからない。親から農地は相続しているのだが。
 
③農家資格があるかどうかの確認は、本人でも電話ではダメ。区役所に直接、行かないと教えてくれない。往復2時間余かかる。
 
④農家資格がなければ、資格をとるためには一年もかかる。農業委員会に書類提出、面談。視察。さらには、年間150日の耕作が必要。そして、耕作面積は、2反(2,000㎡)最低限必要。それほど厄介。
 
⑤買い主に農家資格があるとしよう。さて、その農地の売り主が自分の名義の土地かどうか分からず。
 
⑥昨年、亡くなった夫の名義である確率が高い。それだと、遺産相続して名義を変えなくちゃいけない。もしも売り主が長男だとすると、遺産分割協議書を作成のために、ハンコをきょうだいに押してもらわなくちゃいけないとか、厄介。
 
⑦売り主の名義になってはじめて、売買が始まる。しかし、売買が成立したとしても、農地法の3条申請というのがあって、登記するには、農業委員会の許可がいる(かつては県知事の許可)。そのために、ややこしい申請書を書く必要がある。
 
⑧売買の前に、農業委員会が視察に来るのだが、現況、原野だとしたら、地目変更の手続きが必要になったりすることもある。
 
……ということで、ものすごく手間なことを再確認した。それをわかりやすいように、契約書=覚書にしているところである。
 
買うからややこしいので、借りることにすればいいのだが。あるいは、池谷は農家資格があるので、わたしの名前で買ってもいいのだが、しかしあとあと、ややこしいことになる。
 
かくして、農地は売買できずに、そのまま耕作放棄地となって塩漬け。それが、いまの過疎地のありよう。農業が大切、農業振興といっても、このあたりの各論になってくると、なんとまあ消耗することかと暗澹と。

ゆるきゃら。あかり作。

ゆるキャラ。あかりの描いたもの。色付けしたのは、おとうちゃん。2枚目は、りんごの木。5枚目は、みんなでりんごを持っている。最後は、りんごの根っこがどんどんと伸びて、世界を覆ってしまうという物語に。

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20畳のフリースペースができた

オープンテラスがほぼ完成。20畳のフリースペースができた。あとは、入口の階段をつけて、片付けをしておしまい。
ここから、ティピ、縄文式の家、カマド、ピザ窯、パン焼き器など、すこしずつつくっていく。

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