過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ランの脱走

せっかく立派な犬小屋を作ってもらったのに、玄関の上がり框が気に入って動かない。夜もここにいる。あけっぴろげなので、番犬にはなるんだけどね。お客さんはびっくりするかも。リードは10メートルもあるしね。
  ▽
5年間も洗ったことなかった。こないだ、やちほちゃん(小6)がきて、「ランを洗いたい」と言い出した。
──ええ!洗うの?
「そう、洗いたいの」
で、トイレのブラシ(未使用)で洗おうとしたら、「そんなのかわいそう。手で洗う」という。それで、シャワーで石鹸をつけて二人で手で洗い出した。
独特な臭いは少なくなってきた。
以来、毎日のように石鹸で手で洗うことにした。
ランもまんざらではないようだ。
  ▽
先日は、いつものように川に泳ぎに行く時、ランを連れて行った。急峻な階段だからランは上がれっこないと思って、ひとりで泳いで読書していた。ふと気になって見回すと、ランがいない。
あちこちさがしたがいない。
工事のおじさんにきいたら、「あっちのほうに歩いていったよ」という。
あちらこちら駆け回って「黒い犬が脱走したんで、さがしています」と。
交番にも、食堂にも。
そしたら、「みんなの家」の施設のほうにとことこと歩いて帰っていた。
まあ、その間、いろいろなことがあったんだけどね。