過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

それにしても、教育にお金がかかりすぎるという現実

ハイデルベルグ大学で博士号を取り、哲学の講師をされていた松戸さんと、先日、GoogleMeetて話をした。

───どうしてドイツの大学に行ったのですか?
「哲学を学び探求したかったこともあるし、そもそもドイツでは大学に行くのにお金がかからないってのが大きい」

松戸さんは、ハイデルベルク大学で西洋哲学を学び、修士号と博士号を取得した後、民族学(文化・社会・宗教人類学)で教授資格を取得。アリストテレス哲学で修士で、西田哲学で博士号を取得。

哲学の本場のドイツで、博士というのはすごい。
そしてドイツでは、大学に行くのにお金がかからないのがすごい。たしか、フランスもそうだ。
といって、猫も杓子も大学にいくわけではない。それなりに、探求したい人、研究したい人が行くわけだ。
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日本は、公立の大学であってもお金がかかりすぎる。
国立大学の学費は、入学金と授業料で100万円近く。4年間の学費は250万円くらい。私立など、4年間で400〜500万円くらい。医学部などは、3,000万円〜5,000万円とたいへんな額だ。それに加えて、東京などに行けば、家賃が高い。生活費が高い。
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中学や高校もどうだろう。

昨日、友人のA洋品店を訪ねたら、地域の中学の制服がまとめて袋詰にされていた。
その明細を見て驚いた。学生服、体操着、雨合羽、ハイソックスなど、11万円くらいかかる。それとは別に、体育館シューズ、グランドシューズ、スリッパなど、いろいろかかるわけだ。

小学校はどうだろう。ランドセルだけでも。5万から10万円もかかる。(ランドセル工業会の「ランドセル購入に関する調査 2023年」平均購入金額 5万8524円)

うちの娘は、メルカリで2〜3万円で買ったが、1年の夏で学校をやめたので新品のままだ。まあ、そもそも教科書を毎日、家に持ち帰る必要などあるとは思えない。ヘルメットも必要ないと思うな。
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中学や高校など、卒業したら後輩に使ってもらうようにリサイクルしたらいいと思う。だが、それでは経済が循環しないってことだろうな。

それにしても、教育にお金がかかりすぎるという現実。

お金がある家は、どんどんと出せばいいだろうけど、経済的に苦しい家庭は大変だ。そもそも、中学や高校、ましてや大学など行く必要があるとは思えないけれど。

「いい学校に行って、いい会社に入って安泰」みたいな世界は終焉していると思う。
若いうちに就職して、働きながら学んだらいい。サラリーマンの奴隷的なマインドではなくて、自営業マインドに。自分のワザとネットワークとコミュニケーション力で自活できるようになったほうがいいと思う。