過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「わからない」が自分を引っ張っていってくれる

「おとうちゃんは、なんでも知っているようだけど、知らないことはたくさんあるんだよね」

──そりゃそうだ。知らないことばかり。

「たとえば、宇宙とはなんなのか。時間とは、空間とは、死んたらどうなるとか。そういうことは知らないよね」

──だいたい自分のことをよく知らないからね。宇宙や時間や空間とか、わかるはずがない。でもね。「わからないでおく」っていうこともたいせつなんだね。

「どういうこと?」

──わかってしまうと思いこむと、そこで止まってしまう。わからないということで、もっと探求していこうとする。「わからない」が自分を引っ張っていってくれるんだ。

「わからないなあ」「どうなっているんだろう」「知りたいなあ」それが大事だね。

夕食のあかりとの対話。