過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

わたしのイスラム体験①

イスラエルハマスの戦い。イスラムの残虐性が報道されるのだが、じつのところイスラムの人々はどうか。ぼくは、報道はあんまり信用しない。自分の体験をもとにものごとをみるようにしている。ということで、すこしぼくのイスラム体験を連載してゆく。
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西インドで最大のモスクというと、コルカタにあるナコーダモスク(ナコーダマスジッド)だ。850m四方の大きさで2万人が収容できるという。

「祈りの時間、みんなと一緒に礼拝してみたい」
盲ヘビに怖じず、で、モスクに出かけた。

入り口で手足を洗い口をすすぐ。
すんなりと入れてくれた。中庭には児童公園や噴水がある。喧騒と砂埃のあるカルカッタの中では、しばし癒やしの場となる。

そのままモスクに入り、最前列の真ん前に座る。
祈りの時間が来るまで、そこで、結跏趺坐(蓮華座)で瞑想してた。

すると、やはり異様なんだろうな。外国人だし、瞑想スタイルだし。
ツカツカとおっきな人がやってきた。
「お前さんは宗教は何なのだ?」

そう聞かれたので「わたしはブディストだ」とこたえた。
「そうか、それなら礼拝する意味がない。帰りなさい」

そう言われて居座る訳にはいかない。そのまま帰ることにした。
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日本には一番大きいモスクがある。渋谷区大山町の「東京ジャーミイ・トルコ文化センター」だ。

「誰でも無料で見学が可能」とあるので、訪ねた。

じつに清潔、見事な幾何学模様のデザイン。トルコ石と大理石で色調も清々しい。偶像など何もなくスッキリしている。メッカを示す方向に月のマークがあるだけ。

コギュムさんという東大の博士課程で学んでいる日本語の達者な方が案内してくれた。

──礼拝の時、参加できますか?
そう聞いてみた。

「あなたはアッラーを信じているのですか?」
──いいえ。礼拝の体験してみたいだけです」

「それでは礼拝の意味がないでしょう。やめておいたほうがいい」
そのように、きっぱり断られたのであった。