過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

目次をじっくりと読む

受験勉強のとき、世界史をとった。バカ暗記はわりと得意だったけど、それゆえ歴史的な流れを大きく捉えることなんか、できてなかった。

山川出版の教科書を、くりかえし読んだ。
いちばん欠けていたのは、目次をしっかり読んでいくこと。
タイトル、見出し、小見出しを見て、そこの中身をイメージして考えること。
大見出しの下にある、まえがきというか概説も重要。そこを飛ばしていた。索引など、ほとんど活用しなかった。

多少粗雑ではあっても、単純な区分をつかむとより効果的。それは、目次に表される。目次をじっくりと読んでイメージすること。メッセージの中核は、まえがきなどに表される。
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ほんとうは「答え」ではなくて、「問い」が大切だ。答えをつかむよりは、なぜなんだろう、どうしてなんだろうと問いかけていくこと。問題意識というか。問いが、自分を導いていく。引っ張ってくれる。

まあしかし、受験勉強では、「問い」も「問題意識」も重要ではなくて、「答え」が大切ということになるけど。

そういうことは、10代ではわからない。そして、ずっと見過ごしてきていた。

編集の仕事に携わることになって、いろいろ取材して文章を書く仕事もしてきて、やっと気がついた。
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最近は、いい本はすべてスキャンして、OCRでテキスト変換して読む。

目次をハイパーリンクさせれば、そこをクリックして文中に飛べる。本文は、一括検索ができる。ずらっと表示。クリックすれば、タグジャンプして本文に飛べる。そうやって読んでいくと、本の構造がわかってくる。そのようにしてまで、読みたい本との出会いが大切。

昨日、眠れなかったのでアルビン・トフラーの「第三の波」( 昭和55年、1980年発刊、 日本放送出版協会)を寝床で読んでいて、そう感じた。いい本と出会えた。
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文中から。
・ スケールの大きな統合的著述を試みるに当たっては、単純化、一般化、それに要約ということが不可欠。

・ 文明を農業段階の第一の波、産業段階の第二の波、それに現在はじまりつつある第三の波という、わずか三段階に分けた。

・ ほろびつつある産業文明を、「技術体系」、「社会体系」、「情報体系」、「権力体系」という面から分析。四つの体系相互の関係を明らかにする。さらに進んで四つの体系と、「生物体系」、「心理体系」との相関を明らかにする。

・ 波の比喩を用いることによって、さまざまに錯綜した事態の筋道が明白になる。日頃見慣れた事態が、新しい光のもとに、しばしば目を見はるほど新鮮なものとして見えてくる。

・ 次つぎとうねりを見せる変化の波の連続が歴史であると考え、おのおのの波の力がわれわれをどこへ運ぼうとしているのか、それを見定める。