公園のほうで声がする。
「だれか、遊んでくれるかなあ……」と、あかり。
「遊んでくれるといいね。行ってみようか」。
公園に着いたら、男の子ばかりだ。
「君たちは、何年生なの?」と聞く。
「はい。ぼくたちは、5年と6年です」。はきはき、答えてくれる。
あかりは、「3歳なのー」と大きな声で、声かけした。
男の子たちは、困った顔をしていた。
男の子たちが、3歳の女の子と遊んでくれるはずがない。
「おねーちゃんたちとはちがうから、無理そうだよ」。
あかりは、仕方なく、ひとりでブランコに乗って遊ぶ。
風がびゅーびゅーと吹いていた。