過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

マザーとの出会い(3)──自分というランプの手入れをしなさい

マザー・テレサは言う。

「小さい物事に誠実をつくすように。あなた方の力はそこにあるのですから。イエズスをはるか遠くに探しに行くことはありません。イエズスは彼方にいらっしゃるのではなく、あなたの中にいらっしゃいます。ランプの手入れをしなさい。そうすれば、イエズスがみえるでしょう」。

まずは「自分というランプ」の手入れをすること。それは、すなわちいま目の前の、小さなものごとに誠実を尽くすこと。

マザーはこうも言う。

「話すのはできるかぎり少なくしましょう。説教して聞かせても、それは人と触れあう場にはなりません。

だったらなにをすればいいのでしょう。ほうきを手に持って、だれかの家をきれいにしてあげてごらんなさい。そのほうがずっと雄弁なのですから」

わざわざインドくんだりまで出かけてボランティアしたり、聖者を探しに行くこともない。もっとも身近な日常の世界に、神秘的なできごとは、たくさん存在しているんだろうな。 

神や仏は、私たちが、知らずに踏みつけている一本の雑草におわすのかもしれない。一枚の葉っぱに、朝露のひとつぶに。小さな石ころに、水の流れに。

まずは、いまここの、些細な瞬間瞬間のことを、大切にやりつづけていくことなんだと思う。