過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

村上老師が僧侶になることについて語った録音や記録

朝一で、フランスの僧侶からの次のような質問を受けた。

池谷さんへ、
質問があります。村上老師が僧侶になることについて語った録音や記録はありますか?
村上老師が僧侶になるために必要なことを教えています。特に、禅僧は組織の一員ではなく、森の中の虎のようであるべきだと言っていたと思います。そうでしょうか?

敬具
合掌
法衣

それに対しての返事。


とくに詳しくは聞いていませんが。心構えとしてはこんな感じです。
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「学道の人は最も貧なるべし」
と、道元禅師は言われた。ものをたっぷりもって、ゆっくり設備を整えて、それから坐禅でもしましょうか。そんなものじゃあない。
人間はおもしろいね。ものをもつほどに腐ってくる。ものがなければないほど、ぎゅーっと引き絞られて光り輝くよ。

村の中に 森の中に
はた海に 
はた陸に
阿羅漢 住みとどまらんに
なべてみな 楽土なり
            (法句経)


与えられたところが、すべて道場。
どこにおろうが、そこが安楽国となる。随所に主となる。

ほめられもせず
苦にもされず
そういうものにわたしはなりたい
             (宮沢賢治


ほめられもしない、苦にもされないデクノボーでいいんだ。
自分は一切ないのが、本来の坊さんのありようだよ。

食った食わんじゃというのは、世間のこと。布施を頂くのは、仏さんに頂いて、仏さんのために使わせて頂く。衆生のために、坐禅の体を支えるためだけに頂く。
そういう心になれば、なべてみな楽土となるんだ。
送信済み
老師はまさに、「森の中の虎のようであるべきだ」という生き方をされていましたね。