過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

とにかく、自分ひとりで生きていくワザを身につけるんだよ

──いい成績とるとか、いい学校に行くなんてどうでもいいからね。とにかく、自分ひとりで生きていくワザを身につけるんだよ。

「うん。そうする。たとえばどういうことしたらいい?」

──サラリーマンで暮らすより、自由に自分のワザと力で生きていけるほうがいいだろ。そのために、計算力も必要、漢字が読めれぱ読書力はアップする。読書していけば何でも理解が進むよ。
文章だって書けなくちゃ相手に伝わらない。料理も自分でする。車の免許が取れなくちゃいけないだろ。

たいせつなのは、誰とでもきちんとコミュニケーションできる力だよ。これからの時代、英語とか中国語とか、外国語だってできたほうがいい」

「うん。そうする。でも、何をして暮らしていったらいいかなあ。何になりたいかなあ」

──ひとまず、あかりは絵が好きだから、童話作家とか絵本作家とか、そういのはどうかなあ。イラストレイターって道もあるし。

「うん。それもいいね。パン屋もやってみたい。」

──いまのうちから、そういう気持ちであれば読書したり、人と話をしたり体験を増やしていくと身につくよ。

まあ、そんなことはよくやりとりしている。

あかりと、雨穴の書いた『変な絵」と『変な家』をYoutubeで見た。
書店で立ち読みして、引き込まれた。すごい作家が現れたものだ。江戸川乱歩松本清張が現れたときのようだ。

あかりもそんな複雑なミステリーでも、興味を持って見て理解するようになってきた。あかり8歳。