あかりと一緒に寝るのは8時。寝る前にそれぞれが本を読んでいるうちに眠ってしまう。
あかりも、読書の楽しみがわかってきたようだ。読書の楽しみさえ身につけば、あとはひとりでどんどんと学んでいける。
「ねえ、おとうちゃん、本の話の読み方って知ってる?」
──ん?まあ、知っているっていうか、おとうちゃんにとっては、読書はとても楽しみなことだよ。
「本って目次を見て、それで好きなところから読めばいいんだよね。」
──そうだね。まるごと一冊、初めから終わりまで読む必要はない。好きなところだけどんどん読んでいけばいいね。
「そうだね。好きなところからから、広げていけばいい」
──本で大切なのは、まずは「タイトル」だね。タイトルを見て、どんなことが書いてあるのかなあと想像する。そして、表紙のカバーデザイン。それを見て、またどんなことが書かれているかなあと想像する。それが、なかなか楽しい。
「うん。それから」
──おとうちゃんは、「まえがき」と「あとがき」をちゃんと読む。そこにまるごと一冊のポイントが書いてあるからね。そして、次に目次をながめる。
「うん」
──目次をながめて、どんなことが書いてあるのかなあと想像する。そうして読んでみると、想像と違ったり、ぴったりあったりする。そんなことが楽しいんだよ。
「そうか。こんどそうやって読んでみる」