過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「13分間、死んで戻ってきました 」~ひろった命で大はしゃぎ 生きるも死ぬもそのまんま〜

「13分間、死んで戻ってきました」
~ひろった命で大はしゃぎ 生きるも死ぬもそのまんま〜
目次
はしがき 気がついたら死んでいた
死後の世界て どんなの?
浄土ってほんまにあるん?
ひろった命でやりきりまっせ
生きててよかったなぁ
おっぱいあげるの 最後やから
あとがき 生きるも死ぬもそのまんま
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いま編集している本である。親友の長澤靖浩さんのものだ。
彼は13分の心肺停止をして、蘇った体験がある。
その時、時空を超えた永遠の今ここを体験する。限りなく澄み切った無碍なる世界であったという。
そして、死の淵から奇跡的に蘇生する。
高次脳機能障碍、身体障碍の不自由な体となり、教職を退く。
ただ、言語脳などは破壊されていなかった。
残りの生涯を、作家、クリエイターとしてを生きることを決意。
小説、仏教書、エッセイなどを書き続けている。
 ▽
その彼に、「臨死体験を本にするといいよ」という提案をして、5つの出版社に企画書を送った。さいわい大手のPHP研究所が、「ぜひ本にしてみたい」ということで、了解をもらった。社内での企画会議でも、「いちりん堂(池谷)さんが編集するなら」ということで決まったそうだ。PHP研究所でこれまで30万部の販売実績があるのが大きいってことで。
というわけで、長澤さんの本作りに入っている。
ぼくよりも文章力・語彙力・表現力は豊富なので、とくにぼくのほうから文章に手をいれることはしていない。こうしたほうが……というサジェスチョン程度。あと、ZOOMで小見出し、タイトルを一緒に考えた。
 ▽
それで一気に書き上げてもらい、もう246ページ分の原稿ができた。
レイアウトもざっと完了。明日、出版社に納品だ。
いまの時代、本は売れない。売れそうな本が売れない。出版社でもわからない。まあ、大リーガーの大谷さん、美輪明宏さんみたいな本は売れるのはわかっているが、いわゆる無名の人の本は難しい。
彼の原稿を読んでみた感じ、なにより13分間の心肺停止という、臨死体験に迫力と説得力がある。そして、そこから生還して、歩行ができない身体となってからのリハビリ体験、母親の看とりなど、枠を突破してたくましく行動している姿は、すごい。
というわけで、売れるといいなあ。ゴホンゴホンと咳をしながらも、なんとか仕事はしている。うちの部屋はぐちゃぐちゃだけど。
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長澤靖浩さんのプロフィール。
無職の身体障碍者。著書に『魂の螺旋ダンス はるかなる今ここへ』『蝶を放つ』『超簡単訳歎異抄・般若心経』『浄土真宗の法事が十倍楽しくなる本』