過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「きっとお祈りメールだわよ」。妻が言う。

「きっとお祈りメールだわよ」。妻が言う。
「うん」。封筒を開ける。日々、封筒が届く。
中身を開けなくても、ぱっとみてわかる。
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……厳選による審査をしましたが、まことに残念ながら不採択……。

こういう「不採択」のメールは、「お祈りメール」として巷で呼ばれる。
不採択、不採用、「今後の健闘、活躍をお祈りします」みたいな文言が多いからだ。

「ここが足らない、このあたりがこうなったら可能性がある」などと書かれていたら、ダメでもすこし元気が出る。だが、ただ不採択だと、しょぼーんとなるのはたしか。
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まあしかし、下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる。挑戦し続ければいい。
難しいこというと、「量的拡大は質的変化を及ぼす」(ヘーゲル「小論理学」:一見何でもなくみえる量の変化は、質的なものを捕らえる言わば狡智である)。
ヘーゲルを読んだわけではないが(読んでも難しくてわからない)、この考えだけはいつも、いつもモチベーションとしてある。
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ものごとはたくさんこなしていくと、あるとき質的に変化する。変容するのだ。巧みになる。スピード、精密さ、熟練は増す。しかし、たいせつなことは、ちがう視座が開けてくる。自分のありようがシフトするってことだ(いきなりトップギアになったり)。

ま、その前に、疲れて飽きてしまう。ダメさの自覚。無力感。オレ、なにやっているんだろう。もっと本質にやることがあるだろうが、という気づき。でもまあ、それはそれで、次への飛躍になるわけだ。

ということで、今月は目標10本。残りあと4本。事業の助成金申請だ。